楽しい工作を支援する 【ホビー板金折曲機】 |
【ホビー板金工作用・オープン式打撃折り曲げ機】1 最近あまり見かけませんけど、板金屋さんは簡単な工具で、大抵の「かぶせ物?」を叩きだしてしまいます。小学生の頃飽きずに眺めていたのを思い出します。 折り曲げ機(折曲機)というと、一度に曲げられる幅が決まってしまうのがほとんどです。エンドレスの物もありますがとても高価です(シャッターのスラットとか)。 トタン屋根ふき折り曲げ機を最後に見たのは 50年前ぐらいでしょうか、そういえばトタン屋根というのは現存しますが、工事をしてるのは最近見たことがありません。 ところで私は「屋根を葺こう」としてるのではありません、(笑)缶詰とかコーヒー缶を開いたもので「なんか作ってみよう」と思っているだけです。なんかコタツの上で簡単にできないかなぁ・・・という訳です。 ![]() 折り曲げ幅を限定しない―――となれば「オープン」、手曲げのようで手曲げでない、機械のようで機械じゃない、、、それはなにかとたずねたら?、ぁ「オープン式卓上打撃折り曲げ装置」。 写真はとりあえず 100ミリ幅の M台です。幅 300ミリでも 400ミリでも 100ミリもあれば間に合うと考えました。もちろん一度には曲げられません、何度かに分ける訳です。まぁホビー工作の強みは暇にありますから。 ![]() これが組み立てた様子、まだまだボコボコ穴があきます。 ![]() 土台になります。これで12パーセントぐらいでしょうか。 【ホビー板金工作用・オープン式打撃折り曲げ機】2 ![]() 赤矢印が幅 100ミリの刀刃です。これが最大幅です。これ 1枚で、幅が 300ミリでも 400ミリでも折り曲げることが出来ます。従来の折曲機なら一度で折り曲げますが、折り曲げ幅が限定されます。この折り曲げ機では、打撃をかさねて希望の幅・角度まで折り曲げることになります。 手間がかかりますが、限定される幅はありません、板金屋さんの手作業のような感じです。技術もいりません、ただ叩くだけです。左が分解、右が組んだところです。刀刃ですが、これは一部です。 100ミリ以下に対応したものがいくつか加わります。 ![]() 赤矢印のところに、曲げたい物を挟む訳です。 ![]() 刀刃と刀刃ホルダーにアームが付きました。設計図無しで作っていますので、丁度良い寸法を出すのが一苦労です。訳は材料の仕上がり寸法が少し違うからです。 6ミリと公称していても 5.8ミリだったり 6.1ミリだったりするものが混じっていますので。 次はリンク機構です。この折り曲げ機は、色々な厚さに対応させる為、M台と刀刃の微調整(M台の中心と刀刃の先端の整合、たいして面倒ではありません)が必要です。その調整をL型レンチ一丁で行います。 |
【ホビー板金折曲機】3 (ちょっと名前簡略化しました)。 ![]() 骨組みは大体完成しました。 ![]() こうなると、いてもたってもいられません、(笑)早速その辺の小片を折り曲げてみました。刀刃は右写真のように全体が持ち上がります。そのため材料の出し入れや寸法合わせが簡単です。 ![]() 方向を反対に 2回折り曲げてみました。これで分かった事は、しっかりした台の上でやらないと「バウンドしてしまう」ということです。明日からは「モルタルブロック」か「切り株」の上で試してみます(写真はバウンドしたため、曲がりがずれて甘くなっています)。 それから、刀刃を上下させるのに「取っ手」を付けておくと良さそうです。それから全体をある程度の板に固定していた方が良さそうです。 この辺は色々な形を折り曲げてみながら研究する必要があります。【可変M台】【可変刀刃】もアタッチメントとしていくつか作る必要もあるでしょう、とにかく基本は押さえたかな?。 |
【ホビー板金折曲機】4 (ちょっと名前簡略化しました)。 ![]() 昨日は早く試したくて、M台の隙間が 1ミリも無い状態で打撃してしまいました。そのため思わぬバウンドをしてしまいました(ある意味当たり前だった)そこで 1円玉を挟むことにしました。 1円玉は厚さが 1.5ミリです。これならビールの空き缶の開いたものを折り曲げるのに、丁度良い幅になります。 ![]() こんな具合です。これならバウンドしないで折り曲げる事が出来ます。 ![]() 折り曲げには、私が言うところの「一次折り曲げ」「二次折り曲げ」「三次折り曲げ」「四次折り曲げ」とか「切り起こし」とかあります。それらを実現するにはこのような「分割M台」が必要です。10ミリ・15ミリ・20ミリ・40ミリの 4種作りました。これで 10ミリ幅からフリー寸法で、300ミリどころかそれ以上の寸法に対応出来ます。これは私独自の発想です。 ![]() これが梱包発送時の状態です。全ての部品は厚さ 20ミリ以下に抑えました(このほかにも部品が増えますけど)。 【組み立て方】 ![]() 土台のH型に垂直ステーを取り付けます。矢印の短い方が下になります。思いっきり締めつける必要はありません。 ![]() 次に刀刃ホルダーにステーを取り付けます。これまた穴が偏っている方をステー側にします。これも思いっきり締めつける必要はありません、 ![]() 刀刃ホルダーをある一定の高さにするためのアジャストステーを取り付けます。これはタップが切ってあります。上下逆でも取り付けOKです。これは思いっきり締めつけます。 ![]() 本体の垂直ステーと連結します。これは締めつけません、フリーのような状態で結構です。たたし、ちょっと締めたら軽く固定される感じがベターです。 ![]() 刀刃を取り付けて、中央にレバーを取り付ければ、あとは M台だけです。 ![]() ここでまたもややってみたくてしょうがなくなりました(笑)昨日とは違ってバウンドも無く、小さなトンカチで簡単に曲がりました(もっとも小さい銅板小片ですけど)。 ![]() 試作品完成です。あと、刀刃がいくつか追加しますけど。 これは板金工作の「ホビー板金折曲機」として通販いたします。値段はまだ使いこなしていないので決めておりませんが、(追加部品の可能性大)おそらく折曲機としては超安価版になると思います。 |
【ホビー板金折曲機】5![]() 試作としては完了しましたが、量産品としては右上の矢印部分はポルト止めではなくて一体化が望ましいです。左下のM台固定方法は、もっと簡略化したいです。 ![]() そこでL型のアームとして溶接したいと思います。ここはオフセットとしての機能になります。M台の固定にはなにか簡単な方法ということで、色々なやみました。 ![]() M台は折り曲げ作業により交換する必要があります。又位置合わせも簡単に出来なければなりません、そこで「押さえ板方式」にしました。ポルト 1本で簡単に着脱出来ます。 ![]() L型アームとして溶接しました。塗装が乾くまで、ちょっと中断です。 |
【ホビー板金折曲機】 ![]() 完成。 ホビー板金折り曲げ機、完成いたしました。「打撃式折曲機」ですけど、ほかに言葉が見つからないので(ボキャブラリー不足)(笑)使っただけで、実際には軽く トン トン トン トン と、小さな金槌で叩くだけです。お医者様の触診?程度です。 折曲機というと、強烈な力で押し曲げる・・・というイメージがありますが、長い幅を一気に押し曲げるからです。大抵は 90度まで曲げる訳ですが、このホビー板金折曲機では、少しずつ曲げていくので、あまり強い力は必要ないわけです。 その代り一度に折り曲げられないので、市販の折曲機の 10倍ぐらいの時間がかかります。時間がかかると行っても、 1秒かかるところが 10秒かかる・・・という程度なので、ホビー工作としてはどうってことありません。 曲げ方向の制約ですが、大抵は出来ると思います。その訳は「ほとんど手作業」みたいなものだからです。というより「手作業を単に手助けしいる」だけだからです(だから折曲機というより冶具?)。 番号ふってしまったので一応説明を。 @ 配列型M台 幅を変化させます。 A ノーマルM台 通常使います。オープンなので、折り曲げ幅に制限はありません。 B 付属の L型レンチ これ一丁で全ての調整が出来ます。 (注1)。 C M台の余っているコマです。 D 本体 (注1)・・・曲げたい板の材質・厚み・曲げ長さ等の違いにより、刀刃やM台の位置を調整する必要があります。 (詳しくは、これから色々な物を曲げますが、その時にご説明します)。 使う場所ですが、机の上とかコタツの天板の上とかに「カッターマット」等をひいてその上で作業出来るように考えました。音もたいして出ない(薄い板なら)と思います。 |
【ホビー板金折曲機】 通販用制作開始。 ![]() 試作品で重さを測ったところ、2400gありました。これでは書籍なんかに使うレター便が使えません、まともな宅急便でないと送れません、いまさらペラペラの材料とかに変更出来ないので、組み立て式ではなく、完成品としてお送りすることにしました。 そうなると「ボルト止め」の必要が無くなります。そこで調整の必要ないところは溶接することにしました。M台も組みあがった状態でお届け出来ますので、組み立ての説明が必要無くなります。 普通の折曲機は、(普通・・・なんて変な言い方ですけど)曲げる板が大体決まっています。それに対しこの折曲機はコーヒー缶とか缶詰を展開した板を一応ターゲットにしていますが、実は「可変M台」の採用で、あらゆる板の折り曲げが出来るようになっています(厚さとか折り曲げ幅とか)。 その辺は実際に色々な物を作りながらご説明します。ところでこの折曲機は「シーソーの原理」(笑)を使います(かなり重要)又は「モグラたたきの原理」(笑)です。 |