家庭用交流100ボルトでまわす電気ドリルは、メーカーとか大きさが違っても基本的に模型用マブチモーターと同じです。マブチモーターと違うところは「ステーター」に永久磁石を使うか電磁石を使うかというところです。となりますと一番単純で簡単な改造法はブラシにいっている配線を取り替えられるようにすることです。
では早速改造を。
今回改造する電気ドリル2台です。
前にワゴンセールで1台2.800円で買ってきました。
220Wの割と小さな物です。将来のために全く同じものにしました。
(将来とは改造後、いろいろな装置を作るためです)
分解しました。ビス等なくさないようにします。
(私はしょっちゅうなくす)
ターゲット確認。
ブラシに給電しているリード線の根本(矢印の部分)がこのドリルの場合
電線を巻き付けやすい形をしているのでラッキーです。(少し手間が省ける)
ニッパで切断します。もう戻れません。
ニッパ2丁使って(片側ラジオペンチ可)被覆をはぎます。
(ここで例の技を、ってそれほどでもないか)
ブラシの電極にリード線を巻き付け、半田付けします。
このとき必ず「ペースト」を付けます。電子工作と違って電気工作の場合、錆やらゴミやらで「天ぷらハンダ」になりやすいからです。この後冷却用スリット穴にリード線を通して外部に引き出しますが、外部から引っ張られてもハンダ部分に影響が無いように結び目を作って保護します。位置は適当に調整します。なお、この2本には目印を付けてあとの2本と区別出来るようにしておきます。(スイッチに結線するとき間違えるとショート回路を形成してしまいます)
切り離した線に別のリード線をハンダ付けします。
ここでハンダ付けした部分に収縮チューブをかぶせて絶縁するのですが、買い置きしたチューブがどうしても見つかりません、女房がストローでカフェオレ飲んでたのでそいつで代用しました。転部分にさわらないようにうまく回り込ませます。
(火であぶっても収縮しませんが、結構耐火力ある?)
ついでにギアの部分にグリス(その辺に付いていた物)を塗りました。
元通りに組み立てます。線はこんな感じに出ています。
リード線の被覆を剥ぎ、ハンダメッキします。その後4路スイッチ(よんろすいっち)
のゲージにあわせて長さを確認しカットします。
スイッチに差し込みます。印を付けていた方が1と3、残りが2と4の穴です。
2台とも完成です。ここまで30分くらいでしょうか。
もし間違った穴に線を入れてしまった場合は、すぐそばの細長い穴にマイナスドライバーをつっこむと取り外すことが出来ます。このときこじってはいけません、つっこむだけでロックがはずれます。
「はじめから正逆転ドリルを買えばいいじゃないか」と思われるでしょうが、これから作る工作機械はこのスタイルでないとダメなんです。又これはこれで使いやすいですよ。
2002.8.2記