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【O 発泡スチロールスライスカッター】

ニクロム線のならし通電中。(と いっても5秒で終わり)


(今回の工作も工作ベース300がらみですが、無くても出来ます)
 ロボットの筐体というか、ボデイの一部として発泡スチロールが使えないか色々考えています。現在発泡スチロールは板状の物とかブロックとか色々売られていますが、とりあえずは購入しないで「梱包」で使い古した物を再利用しようと思います。

 魚が入っていた物は魚臭いし、その他の物も表面に砂や汚れが付いてます。とりあえずこれを何とかしようと考えました。(薄皮を剥ぐのです。しかしこれが思わぬ用途が)ニクロム線に通電すると発熱して伸びます。それをスプリング等で補てんするわけですが、前にやった垂直の奴はこれで問題ありません、ニクロム線を横に張った場合は「強力に引っ張っても」(あまり強いと切れます)重力の関係でどうしても「垂れ下がり」ます。

 そこで、「垂れ下がる方向にスチロールを移動したらどうか」と考えました。これならいくらニクロム線が垂れ下がっても関係なく平面に切断されていくのではないか?、というわけです。



製作開始

3*40*40アングルをクランプでテーブルに固定しています。

 
 こちらはアングルの両端の端の方にボルトを取り付け、工作ベース300に挟み止めてます。装置全体の留め具合を確かめただけです。要するにこのアングルが装置の(装置なんて大げさな物ではありませんが)要になります。(ボルトは暗い写真になってしまいました。撮り直している時間はないのでご勘弁、そんなに重要な所ではないし)

このアングルに適当なベニヤ板をビス止めします。

 
このベニヤ板の上の方両端にアングルピースをビス止めします。移動アームの支点になります。

 このアングルピースを支点として、フラットバーを「ノブボルト」で取り付けます。このフラットバーの先端にニクロム線の電極というか金具が付きます。これによりニクロム線はベニヤ板の表面をゼロとして約50ミリほど可動します。(もっと寸法を稼ぐにはベニヤを大きくします)

 ノブボルトとは、鍋の蓋のツマミみたいな物です。最近日曜大工センターのボルト・ナットコーナーによく出るようになりました。蝶ボルトでもタダのボルト・ナットでもかまいません、今回は大した装置でもないのでカッコ付けて使ってみただけです。(これでグッと品格が上がったような気がする)

 今回のベニヤ板の横寸法は340ミリです。本当はもっと長い方が良いと思われるのですが、長いとどうにも写真撮りずらいのでこの寸法です。


 
 ニクロム線は通電すると伸びますので片方の電極は「張り装置」が必要です。線を保持する部分に3ミリの銅パイプを使いました。内径2ミリあります。ニクロム線の直径は 0.26ミリですからそのままだとみっともないです。そこで絞りました。

 パイプの中に 0.4ミリのピアノ線を入れ、ドリルにくわえて回転させながら圧着端子をかしめる工具で締め絞りします。 556をつけてやらないとちぎれます。絞った後ペンチかニッパで切断してヤスリで仕上げます。
 
出来上がり、その後ツバをハンダ付けします。(スプリング止め用)

 片方の電極出来上がり、マイクロスイッチはなくても良いのですが、将来使いすぎてニクロム線が切れたときのエマーヂェンシーSWにしようかと思ってつけました。スプリングはこのあいだのを引っ張って作りました。(ちょっとスイッチの付け方間違えました。すぐ使わないからいいやっ)
 ニクロム線は初めての通電後、元の長さまで縮みません、その為1回だけ調整する必要があります。その後改めて過負荷をかけなければ大体同じぐらいに縮みます。
 ニクロム線の位置を決めます。白矢印はリミットスイッチ動作用の「コブ」です。網戸のゴムを入れただけです。ニクロム線が切れるとOFFになるように配線するつもりです。しかし使用中はそばについているわけですからいらないかも。
  
 想定の範囲内できれいに同じ厚さに切れていきました。電圧は 20Vぐらいでした、 24Vだとちょっと熱すぎるようです。電流は 1Aも流れていないようなので(感 ですけど)小さなトランスで十分だと思います。
 どのぐらい薄く切れるか実験したところ、1ミリ以上なら分離する事がわかりました。1ミリ以下だと溶けてニクロム線に付いてしまいます。ところでこの1ミリの板をハカリにかけてみましたが、(レターハカリ)針はピクリとも動きませんでした、飛行物体を作ったら面白そう。(矢印)

 ところでこのスライスカッターを使うと金太郎飴みたいに切っても切っても同じかたちの物が作れます。ブロックでハトのかたちに切り抜いた後、このスライスカッターで大量生産・・・とか。




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