工作ベース300をベースとして使います。(万力でも可)

 I 【長物直角切断治具】

 10ミリぐらいの角材とか真鍮・アルミパイプを切断するには「バンドソー」とか「丸鋸盤」とか「糸鋸盤」が便利ですが、電気使うし準備必要だし真夜中はちょっとやりずらいし、何より「持ってないと」出来ません、それに正確に直角なんていうとそれなり準備が必要です。幅が3ミリの部材1個だけ必要・・・なんて言う時、手軽に作れる治具があると便利です。そこで小さめのガイド付き直角切断治具の製作です。
 
 ノコギリのガイドですが、スリットとローラーを組み合わせた物が市販されています。しかし既製品は垂木とか3寸角とか木工工作用で大きすぎます。そこで作りますが、問題はスリットの材質です。軟鉄ではすぐにすり切れるというか削れてしまいそうなので少し硬そうな「スチールスケールをつかってみました。

 万力に垂直(三角定規をあてがい)に挟み、金ノコを水平にあてがって切ります。鋼が入っていて切れなければ別な材料で・とか思っていたのですが「切れました」、スリットですので5ミリほど残します。
 主要部材です。スチールスケールにスリットを入れた物2枚 12ミリ厚ベニヤ 70*120 6ミリ厚ベニヤ 20*120*3 戸車8個(適当) ボルト・ナット少々、以上です。(あと少し木材がいります)
 
 木工ボンドをつけて張り付け、釘でだめ押しをします。右の写真縦の黒いのは金ノコです。スケールと直角になるように戸車を取り付けます。(ベアリングでやりたいところですが、もったいないので)

2個所の穴は切断するパイプ等を固定する仕掛けです。(簡単なクサビ式です)

 台の下に挟む板を付け、固定用のクサビを2個作って完成です。今回私は10ミリのアルミパイプをターゲットにしたのでこの形です。隙間に挟める小片を複数作っておけば色々な寸法に対応出来ると思います。
 工作ベース300に固定しました。(万力でも可)10ミリのアルミパイプをのせ、クサビで固定します。この形で固定すると、手前への圧力は勿論、「下に押しつける力」も発生しますので好都合です。
 金ノコで切断実験、この治具の場合、「手前に引くとき食い込む」方向に刃をセットしたほうが良い結果が出ました。(固定具の構造上の問題)押し下げちからを加えないで金ノコの重みだけで前後に動かした結果、60往復で切断が完了しました。アルミパイプは薄いうえに柔らかいので"せっかち"するとつぶれます。この辺はノコ刃の切れ味と経験で臨機応変です。(実際は、始めゴリ中ススイ、最後気長にゴーリ・・・っていう感じ)

きれいに切断。(バリは処理しています)

 金ノコ刃には「アサリ」代わりの「ウエーブ」がついてます。スチールスケールのスリットにちょっとひっかかる感じがするので、ヤスリで側面を少しけずってみました。スムーズに動くようになりました。

 これで長物直角切断治具は終わります。私的な目的は「スラストベアリング」の鋼球押さえ部品である10ミリのアルミパイプの輪切りですが、真鍮パイプでスペーサーをいくつも作ったり、角材の少切断にストレスなく使えると思います。



 小学校低学年の木工工作(割り箸とか)にも安全に使わせられると思います。(金ノコの刃だけでも木ならOK)中学生ならアクリルロボットの少部品切断にも応用がきくかと。

 




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