7/19 チョッピリ写真を追加します。

これは、3ミリの真鍮丸棒に2.0ミリの貫通穴(25ミリ)をあけてみたところです。
これでスペーサー買わなくても良いかも。(買った方が安かったりして)

 この治具の応用範囲は、かなり広いと思います。電子工作・ロボット・ライブスチーム・エアー関係等挑戦してみませんか?。


7/17  製作のページ。

センター穴あけ片ボス治具を作ります。         戻る。   トップページに戻る。 

 毎度この「片ボス」なんたらを連発していますが意味があります。
この治具シリーズが進むにつれ明らかに・・・なんちて、もう少しお待ち下さいませ。


完成図です。基本的に「片ボス治具」と同じような物ですが、4隅に高さ調整用のボルトがあり、
縦にセットするキリサキ等の固定は横のボルト式になっています。(3ヶ所*2) 
この横のボルト式にした理由は、治具を固定した状態で取り替えたりする為です。  

使用工具類。

材料・部品。

 アングルや平鉄は、100ミリに切る前に穴あけとかタップ立てとか済ませてから切断した方が安全です。


穴あけ、タップ立て、切断が終わった状態です。

 今回は縦の穴の1番太いのが5.2ミリです。横からボルトで止める必要があるので、6ミリの平鉄2枚組としました。10ミリ程度の角材でも良いのですが、保持の仕方が面倒になるし、出来るだけ垂直に穴をあけたいので平鉄にしました。

 要するに、5.0ミリのセンター穴あけドリル、5.2ミリのキリサキ、2.6ミリのキリサキが垂直に保持出来れば良いのです。それとボール盤という工作機械は、信じられないくらい精度が悪いのです。これはボール盤自体の仕上がりが悪いということではなく、(それもあるかもしれませんが)作業そのものがいろんな要素で誤差が出るのです。工業高校・大学でも授業があるくらいです。いわく、「ボール盤作業における穴あけ時に出る誤差の原因を5つ以上述べよ・・・」とか何とか。


上から見たところです。左から5.2ミリ 5.0ミリ 2.6ミリの貫通穴です。
この写真ではわかりませんが、各々真横左右(上下?)からボルトで固定するようになっています。

 今回の治具から塗装することにしました。ところで今回の治具ですが、丸棒の中心穴あけ作業です。それも正確な心棒の加工です。とりあえず「木工旋盤初歩の初歩」や、「多羽根ディスクの心棒」「切断砥石の心棒」「ボルト式簡易軸受け」、「ウォームギアのネジ状側の穴あけ」「油圧やエアー関係のパイプ部品」等々今まで10万円以上もする旋盤でしか出来なかった作業を1万円以下で買えるボール盤でさくさくとやってしまおうというわけです。

 各穴の位置とかですが、全て自動的に決まってしまいます。(アングルや平鉄の長さが100ミリということで)私の作ったこれが最適という訳でもありません、2.6ミリや5.2ミリというキリサキも、たまたま私が作業したい寸法・・・という訳ですから。 

 
 それでは実際に直径10ミリの磨き丸棒(長さ70ミリ・その辺にあった)を、片側5.2ミリ、反対側2.6ミリに深さ20ミリの穴をあけてみます。(この寸法は、あとでタップ作業がしやすい為の寸法です。バキバキ折っていた反省から出てきた妥協案です)  


表面や、切り口が汚いのでまず仕上げます。

旋盤でしたら、バイトで切削するのですが、とりあえずボール盤を横倒し にして
チャックにくわえ、サンダーに多羽根ディスクをセットし、お互いを回転させ、コバを仕上げます。
あとは布ヤスリをかけます。(保護眼鏡は絶対必要です)

ちょっとコツがいりますが、旋盤に負けない仕上がりが可能です。(簡単) 

 今回は作業手順が命です。順を追ってご説明します。 

 とりあえずチャックに丸棒をくわえさせ、今回の治具にセンター穴あけドリルを固定してボール盤の受け台に(中心)載せ、作業がしやすい高さに受け台を固定します。 
 次に丸棒とセンター穴あけドリルを取り外し、下から5.0ミリの丸棒を差し入れます。そしてチャックに挟み込みます。(この作業がとても重要です。これが旋盤にも劣らない精度の元となります。なぜそうなるのかは・・・そうなのです。今想像して頂いたその通りです)
 ちょっと写真を撮る方向を間違えてしまったのですが、4隅のボルトを調整します。これはどういうことかといいますと、実際やってみればわかるのですが、芯が出ていないため(多分)治具が受け台より少し浮いています。この浮きを4隅のボルトでなくそうというわけです。事務机の脚に付いている調整ネジと同じ考え方です。この調整が今回のメインです。
 調整が終わりましたら、受け台に2ヶ所で固定します。5.0ミリの丸棒を取り外し、チャックには10ミリの丸棒、治具にはセンター穴あけドリルをセットして準備OKです。
 あとは簡単、回転させ、押し下げるだけです。(油を忘れずに) 
 次に受け台に固定した治具を取り外し、センター穴あけドリルをはずして、5.2ミリのキリをセットします。このとき深さの予定は20ミリですので、出具合もそうします。(これもポイントです。あまりキリサキが出ていると穴がずれやすくなります) 
 5.2ミリの穴あけが終わりました。この穴あけの時、治具は受け台に固定する必要はありません、フリーで作業してもちゃんと中心に穴があきます。固定するのは「センター穴あけドリル作業」の時だけです。
 きれいな5.2ミリの穴があきました。
 こちらは2.6ミリの穴です。この後それぞれ6*1.0ミリ、3*0.5ミリのタップ作業を行います。(本当はここで面取り作業を行います) 
 (テクノコーナー「手動タッピングマシーン」参照) 


 ちょっと内容が長くなったのでこれで終わりますが、この治具の使い道はかなりあります。だんだんとレベルアップしていきたいと思います。といっても旋盤をお持ちの方には不要の治具です。私のHPを見てくださっている方々の中で、ボール盤をお持ちの方は100人にお1人くらい、旋盤をお持ちの方はもっと少ないでしょう、(メールを頂いた感じで)よくこれから工作の世界に入りたいとメールを頂きます。なにから買って良いかときかれますので、迷わず「ボール盤」と答えています。別に「ボール盤教」とかやってませんが、ハンディタイプの電気ドリルなんかよりはよっぽど使いでがあります。(と、思う)


 ここまで 7/17



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