ボール盤で木工旋盤初歩の初歩。 戻る。 トップページに戻る。
ボール盤を横倒しにして木工旋盤もどきにします。まずは小物からということで、中心に貫通穴のあいている木片の加工です。どんな物があるかといいますと、
|
木片を取り付けるシャフトを作ります。今回は手回しハンドルの取っ手を作る(次回からのシリーズ用)のが目的なので、10ミリの丸棒に2.6ミリの穴をあけ、3*0.5タップ(さんのれいてんごたっぷ と読みます)を立てた治具をまず作ります。 |
相変わらず写真が下手でスミマセン。
![]() |
まず、10ミリの丸棒を80ミリ(適当)に切断し、横倒しにしたボール盤のチャックに取り付けます。速度は最速にします。 ベビーサンダーに多羽根ディスク(普通の砥石は、はじかれてしまってダメです)の60番ぐらいの物をセットします。 防塵眼鏡をかけ、両方を回転させて丸棒のコバを研磨します。この際直角を心がけます。なれれば簡単です。その後布ヤスリ(120番ぐらい)の裏に板等をあてがってさらに磨きます。旋盤作業に劣らない光沢が出ます。 |
![]() |
方ボス治具と中心穴あけ治具(テクノ情報コーナー参照)を使って、丸棒の中心に 2.6ミリ(注1)の穴をあけます。深さは 20-25ミリ程度あけます。 その後、3*0.5タップでネジを切ります。有効ネジ長(注2)15ミリ程度必要です。(ボール盤のチャックにタップを付けると簡単・モーターまわしちゃダメですよ。(腕にもよりますが) |
![]() |
完成したシャフトに3*30(さんのさんじゅう と読みます)キャップスクリューボルトをねじ込んだところです。キャップスクリューボルトは別名六角穴付きボルトとも言いまして、普通のスチール製ボルトより数段強い鋼製を持っています。この手の治具にはかかせない素材です。最近は日曜大工センター等で手に入ります。 |
![]() |
直径25ミリの丸木材を25ミリに切って、中心に3ミリの穴をあけ、シャフトに取り付けてチャックにセットしたところです。(ボルト頭は沈めています) いい加減に切ったので、いびつになっています。これが見事な形状になるのです。カ・イ・カ・ン・・・なんちて。 |
![]() |
削っています。バイトは木工ヤスリの先端を適当に削った物です。あと、大工道具のノミ等も良いです。(特に突きのみ) バイト台はその辺にあった角材です。あてがう角度などは試行錯誤してください、以外と簡単です。ボール盤自体結構重いので横倒しにしただけでも動きませんので安心です。 眼鏡は絶対かけてください、それと軍手は危険です。(巻き込まれる)素手が嫌でしたら、薄い皮手にしてください。 |
![]() |
形は自由です。削った後軽く布ヤスリ(120番程度の物)で仕上げた後、ニスを塗って完成です。 (一度ニスを塗って乾かした後、もう一度軽くヤスリで仕上げて二度目のニス塗りをすると、すばらしい光沢と手触りになります) |
![]() |
今のところ予定は無いのですが、そばにベニヤ板があったので訳もなくプーリーを作ってみました。(直径50ミリ) 中央の黒くなって見えるところは、ワッシャーをかませなかったため、シャフトに少しめり込んだあとです。ちょっとスリップしたので焦げました。 |
今回は、中心に穴のあいた木片の切削作業でしたが、穴のあいてないぐい飲みやコケシ・コタツの足等も勿論出来ます。方ボス治具の変形で作るのですが、近いうちにUPしたいと思います。 注1 普通、3*0.5タップの下穴は 2.5ミリなのですが、これは薄い金属板やアクリル・プラスチック等の時で、今回のように20ミリ近くネジを切る場合、手作業ですとプロでも結構タップを折ってしまいます。ホビー的には完ネジ(注3)の必要は無いので2.6ミリと甘穴にしているわけです。ステンレス丸棒の場合手作業でしたら2.7ミリでも折るかも知れません。(タップを折らない工具の作り方は次回です) 注2 実際にネジ込み出来る長さを言います。 |
戻る。
2001/2/27記
注3 完ネジ・・・
ネジ山の形状をパーセントで表したりします。今回の場合80パーセントぐらいでしょうか、その為キャップスクリューボルトを使う訳です。普通のボルトですとネジ山がなめってすぐ馬鹿になります。(馬鹿・・・ユルユルになってネジの役が立たなくなったこと、「これ、馬鹿になっちまったよー」とか使う)そのあと 「バカヤロウ、責任とれー」・・・と続く。