ボール盤を打抜き機にしよう。     戻る。     TOPページに戻る。

 電気ドリルでもボール盤でもそうですが、薄い板(鉄・アルミ・ステンレス等)に穴をあけようとすると、バリが出たり変な穴になったり、キリサキがとられて板がゆがんだりします。その訳は、板の厚さとドリルの太さに因果関係があります。(知ったかぶりコーナーに載せます)勿論防ぐ方法は色々ありますが、どれも面倒くさいです。

 もともと、薄い板に穴をあけるのにドリル(キリサキ)は向いていないのです。現場で職人がケースを取り付けるのに電気ドリルを使っているのは、それしか方法が無いからです。私も昔やっていましたが、一番いやな仕事でした、仕上がりにも気をつかうし。

 さて、ホビーの工作ではもう大丈夫、2ミリから10ミリまで簡単にあけられる【電子工作用ベース・パネルパンチャー】があります。(宣伝)   しかし、当社のパンチャーは正数1桁(2.0 3.0 4.0・・・)です。材料の仕入れの関係でこうなってしまうのですが、中には 3.2ミリとか 4.5ミリとかの少数1桁を含む穴をパンチャーであけたいとか思いませんか。


 ボール盤をお持ちのお客様、簡単に実現出来ます。費用も格安です。次の物をそろえてください。
  (ページが重くなるのを防ぐため、一部名称だけにします。別のページに写真があります) 
   
 ボール盤  日曜大工センター等で特価品?で1万円以下で手に入ると思います。
バイス  必須です。ボール盤についていることが多いですが、買っても1.200円ぐらいです。今回の主役です。
 ボルトナットのナットです。4分か12ミリネジのナット 1個、左側は6ミリのボルトです。大きさの比較用です。
 キリサキ  今回あけたい穴のキリサキ(ストレートシャンクドリル) 1本。 
ポンチと金槌  ドリル作業の必需品です。金槌は350グラム程度がよろしいかと思います。
防塵眼鏡  目だけは注意してください、人生が変わってしまいます。
切断砥石一式  打ち抜き用の雄型(刃先)を作るのに使用します。 

作り方。

 まずバイスにナットをしっかりくわえさせます。出来れば沈まないように下に当て物(木材等で)を入れてください、ナットのはさみ方は写真のようにします。その訳は、打抜きをするとき、中央の穴から打抜いたカスが、自然に落ちるようにする為です。 
 ポンチでへこみをつけ、ドリルで穴あけします。
 ボール盤を横倒しにし、切断砥石を取り付けます。写真のように木材等でドリルを保持すると安全で楽です。私はフリーハンドでやってしまいますが、始めての方はこの方法をおすすめします。(防塵眼鏡は必須です。それとカバーも) 
 ドリルの刃の無い方をまず平らにします。(角が取れていますので)水を用意して冷やしながら行います。(火花が飛んできます。注意!!)  
 この切断砥石は直径100ミリです。チャックにくわえさせる心棒は、日曜大工センターで売っています。切削粉には十分注意が必要です。
 事務用品のパンチャーの刃先のように研ぎます。
 ボール盤のチャックに研いだ刃先を下にして取り付けます。ドリルのクビレのため、垂直にならない場合がありますので、少しずつ廻しながら頃合いを見計らって締め付けます。この場合、チャックの内部の天井に当たるようにします。打撃系で使いますから、ガタは禁物です。
 先ほどのバイスとナットを台にのせ、ハンドルを回して刃先を降下させ、雄型と雌型がスボスボ入るような位置関係を作ります。これで準備完了です。すこし油を塗りましょう。
 あとは抜くだけ!!、板の位置合わせをしたら、ちゅうちょせずハンドルをガン!!とまわします。壊すつもりで、(そう簡単には壊れません)一回ごとに位置関係がずれてないか確認した方が長持ちします。大体、ナットの穴の方が先にゆるゆるになりますが、100回はいくかな?。
 この加工したドリルとナットをとっておけば、いつでも打抜き加工が出来ます。勿論ドリルは本来の用途にも使えます。

 忘れてました。回転させてはいけません。(絶対 !!)

 この方法で、色々な寸法のセットを作っておくと便利だと思います。大体 6ミリ程度までは快適に穴を抜くことが出来ます。それ以上の穴は抜けないことはありませんが、ボール盤に負担がかかりますので、刃先を鋭角にする必要があります。どうぞ研究なさってください。

 チョッピリ高級な工作。


 ナットの断面図。
 左図のように、打ち抜き穴を少し(2ミリ程度)残して、下の方を径の太いキリでさらっておくと、打ち抜き作業がスムーズになります。

 このナットに穴をあけていって、内側のネジの部分を貫通するとき、ネジの山谷で急激にキリに負荷がかかります。貫通しそうになったら、慎重な操作が必要です。(ハンドルゆっくり) 


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終わり。2000.11.07 注文が入りましたので、このコーナーはしばらく休みます。
次はボール盤でのエンドミル?加工です。
結構荒技です。私ぐらいしかやらないのでは?。
そのあと、メチャ安いバッテリー溶接機の作り方です。昔、職人に20台ほど売りました。
作り方も簡単です。新品は20万はしますよ、それがなんと1万円ぽっきり。(どっかの店みたい)