知ったかぶりコーナー。 戻る。
独断と偏見のページです。異論はあると思いますが、どうぞ宜しく。 |
007と潜水具。 電子計算機と真空管。 2SB54。 車載コンピューター1号。 サウンドオブミュージックの操り人形。 大空への夢。 トミーガン。 フオン・ブラウンとニトロ化合物。 大航海。 パルスジェットエンジン。 ウインチマンと玉がけ師。 蟻とリミットスイッチ。 ゲームプログラマー。 息子とRX78ガンダム。 センターポンチの常識・非常識。 ・・・ 私の関わった失敗だらけの思いで、その他。(中にはたまに成功も) 2002.11.08 機械クラブ。 2002.10.23 Emergency train stop button 2000.12.09 直角を考える。 2000.11.29 大工さんの使う鋸と電動丸鋸を考える。 2000.11.06 ロボット(コンピューター)は将来、悪の心を持つのか。 2000.11.02 TVチャンピオン見ましたか。 2002.11.08 機械クラブ。 昭和30年4月中学に進みましたが当時、高校への進学率は40パーセントぐらいでした、益々進学率が上昇するのが見込まれ、中学校の教育は「受験」に向けての方針に変わっていきました。私の入学した中学は入学式当日に全教科の試験をする、という見え見えの進学校でした、そして「成績順にクラス編成」という嫌らしさ。 私は独断でなんと2週間で転校という「荒技」をやってのけました。転校したのは出来たばかりのド田舎の中学校です。初日、学校中を案内されました。特に興味を持ったのは半地下にある「木工・金工室」です。見たこともない工作機械がむき出し・あるいはシートをかけられて沢山設置されていました。 5月に入って各クラブの入部希望調査が始まりました。最低2つまでクラブに入らなければならないと言われました。渡されたプリントにはズラリとクラブ名がかかれています。その中になんと「機械クラブ」があったのです。転校初日に見たあの「金工室」が浮かびました。一も二もなく丸を付けました。提出しようとしたところ、「もう一つ入りなさい」といわれ、後はどうでもよかったので「化学クラブ」に丸を付けました。 私の担任は「本田先生」とおっしゃって30才ぐらいの男性教諭です。数学がご担当で「織田信長公」の挿し絵にそっくりな先生でした、(逆らうとメチャ怖い) 機械クラブの顧問も兼ねていて私が入部したのを喜んでくれていました。数学の先生が機械が好きなのは何となく分かるような気がするし、これから3年間の事を考えると転校してよかったと思いました。 いよいよクラブ初日、放送で「機械クラブ員は直ちに体育館に集合 !! 」とアナウンスがありました。私は「変なとこに集合するなぁ」と思ったのですが、「まぁ初日だし、顔見せかな?」と体育館に急ぎました。 体育館ではかなりの生徒が集まっていておのおのグループを作っています。しばらくして本田先生がいらっしゃったので近づいていくと「おまえ、なぜ学生服を着ている、どこか具合でも悪いのか?」「えっ?いえ???」、周りをよく見たら詰め襟を着ているのは私一人でした、よく意味が分からないまま急いで教室に帰って体操服に着替えて戻りました。 全員待っていてくれて自己紹介が始まりました。その後「マットひけぃ !!」???なんだか解らないけれどとにかくマットを引っ張り出す、「前転はじめ !!」の号令、???なんだか解らないけどとりあえずみんなの真似をしました。で、「後転」とか「倒立前転」とか色々。(機械をいじるには体力が必要なのかな?)(後年、これはその通りだと実感しました) 次のクラブの時、おそるおそる本田先生に「あのぅ 金工室にはいつ行くんですか?」と、訪ねました。「なに? !!」「おまえなにいってんだ」「いえ、ですからあのぅ工作機械にはいつさわらせてくれるのかと・・・」「???」そばにいた部員が「おまえ何か勘違いしてねぇか」「ここは機械体操クラブだぞ !!」私「ええぇーーー」、私は「機械体操」などという物は全く知りませんでした。(今もありますかね?) 本田先生 : 「あーなんだ、この学校では一度入ったクラブは1年間は抜けられないことになっておる」 私 : 「でえぇぇぇーーー」 てなわけで私は1年間みっちりと「地上転回」「前方転回」「空中転回」「側転」「バック転」・・・等々やらされるハメになったのであります。相当頭打った、今、後遺症でているかも。 つまり、運動部と文化部に一つずつ入れということだったのです。プリントに分けて書いてなかったので解らなかったのでした、丸を付けたのは「機械クラブ」と「化学クラブ」だったので、あのとき先生は何もいわなかったのでした、ところで「化学クラブ」ですが私は部長に立候補、3年間で学校の薬品全て使い切りました。教科書に載っている実験全てやりました。それから「発煙硝酸」や「濃硫酸」バンバン使って「ニトロ化合物」作りまくりで裏山で爆破実験と、今では考えられないことをやりましたが、その辺の知ったかぶりは別の機会に。 ところで中3の時「ぢぃちゃん」のやっていた工場が倒産し、(父親の洋品店はその5年前に倒産)私は高校進学をあきらめさせられました。もし高校・大学と進んでいたら「多分今頃刑務所暮らし」間違いなしかも。(ちなみに今は、品行方正・人畜無害・切磋琢磨・支離滅裂、です) (ぢぃちゃんは私のことを ヤッシロ と呼んでいました)(ぢぃちゃんの「バック転」見たことあります。なんと元歌舞伎役者) 2002.10.23 Emergency train stop button 東京山手線「新大久保駅」の事件以来、JRの各駅にはこのボタンがホームのあちこちに見受けられるようになりました。あれって乗客に駅員の代わりをしろって事ですかね?。 昔・私、電動シャッターの取り付けをしていた頃の話です。シャッターには「重量シャッター」と「軽量シャッター」と2種類あります。更に「電動」と「手動」の2種類に分かれます。銀行などビルの出入り口などは大抵「重量電動シャッター」です。 シャッターと言いましても色々ありますが、ここでの話は「鎧戸」(スラットと言います)です。天井(上の方)にあるシャフトに巻き付いている鎧戸がシャフトの回転で巻きあがったり降りたりします。電動の場合「リミットスイッチ」で「上限」とか「下限」とかで停止するようになっています。 基本的にシャフトに巻き付いているだけですので、下に物等があるとシャフトのところでゆるんでしまいます。すると「上限リミット」の位置が狂ってしまい、「座板」(水切りとも言う・スラットの地面に付く部分)が「マグサ」(天井の飲み口部分)を飛び越してしまいます。そのままボタン操作を行いますと、天井(ケースの中)内でスラットが逆巻きを起こし、普通の人では修理不可能になります。(10/31一部訂正) これを防ぐために「Emergency スイッチ」と言うのが「マグサ」の部分に設置されています。シャッターがあがりきっている時に見上げると、大抵左右どちらか寄りに「チョコン」と突起が見えます。暇なときに探してみてください、どこのメーカーでも付いています。(制御回路をカットするようになっていますので、動作すると全体が動かなくなります。復旧は機械的にする必要があります・天井等に潜って) さて、職人仲間ではこのスイッチを「エマーゼン」「エマーゼンスイッチ」と読びあっていました。ある時大学英文科卒の新米職人が休息時間の時、「君たち、それは エマーゼン ではなく エマーヂェンシー と発音するのですよ」、と言ったので「即・全員」で「タコ殴り」(もちろん本気ではない)しました。(ちなみに私も参加しました・なぜか無性に腹が立った)当時の職人はほとんどが中学卒で、たたき上げばかりでしたので。 駅でこのスイッチを見るたび、30年くらい前のこの事が思い起こされます。 それだけ。(^_^)/~ 2000.12.09 直角を考える。 かなり昔中学生の時、技術の授業で本箱を作ったことがあります。差し金で寸取りし、組み立てたのですがどうもゆがんでいる、正確に丁寧に切ったはずなのにと思い、強引に釘打ちしたのですが、完成したのはダリ(だったかな?)の時計みたいな本箱でした。 卒業して、大工の弟子入りしてから理由がわかりました。差し金のせいだったのです(あと使い方)、親方に「道具は大事にしろ」と言われていたのですが、ある時、兄弟子の差し金を踏んづけて殴られたのです。 最初は、人の道具を踏んづけたので殴られたと思っていたのですが、そうではありませんでした、直角が狂うのをおそれていたのでした、そのあと兄弟子は二本の差し金を互いに向き合わせてなにやら調べていました。そのとき始めて、「差し金は直角とは限らない」ということを知りました。 さて現在私はプラスチックの三角定規を愛用しています。差し金やスコヤは直角が狂っている場合がありますが、三角定規はまず狂っているということはありません、あと紙もよく使います。製紙会社が社命をかけて角を直角に裁断してますし、円筒形の直角切断に紙はかかせません。(このウンチクは別の機会に) ところで、電気ドリルやボール盤でちょっと深い穴をあけようとすると、まず直角にはあきません、これは道具や機械や、腕のせいではなくてキリのせいです。折れにくくしているせいで穴あけの最中曲がってしまうのです。キリが太ければその傾向は少なくなりますが、4ミリ以下ではまず無理です。 しかし対策はあります。この深穴を直角にあけるという作業は、機械工作上とても大事なことでして、私は十数年悩んできました。ビスやボルト用の穴ならば、馬鹿穴にすれば良いのですが、ミクロン単位の穴あけにはそれなりの技が必要です。テクノ情報コーナーでご紹介します。今は簡単です。(実は結局指先勝負なんです) 【電子工作用パネルパンチャー】ですが、一部 0.005ミリ(5ミクロン)の精度で仕上げています。まぁ 打撃系の工具ですから、すぐにガタガタになると思いますけど、驚きましたか?、ストレートリーマーという工具を使うんですけど、これが高くてすぐダメになるんで弱っています。使い方が乱暴なせいもあるんですが。
2000.11.29 大工さんの使う鋸と電動丸鋸を考える。 大工さんだけが使うと言うわけではありませんが、両面に縦引きと横引きの刃がついているいわゆる両刃鋸(ノコギリ)です。言い方を変えれば、手動式(道具・工具)とも言えるわけです。 それに対し、電動丸鋸と言う工具があります。円形の刃をモーターで高速に回転させ、またたくまに切断していきます。かなり恐ろしい電動工具です。私も何十年と使っていますが今でも使うときは緊張します。 ある時、電動丸鋸を使っているときに、「なぜこの丸鋸は恐ろしいまでに高速で廻らなければならないのだろう?」という疑問がわいてきまして、早速スピードコントローラーを介して切断実験をしてみました。35*40ミリの角材で試したところ、通常の回転の半分(体感)ぐらい落としても切断に変わりはありません、それ以下になると今度はパワーが不足してきて切れ味が落ちだしました。 そこで考察。 大工さん(大工さんに限りませんが)が、ノコを引くスピードを計算してみますと、アバウトですが、1秒間に2回引いたとして距離が約40センチとすると、2*40 で 1秒間80センチ(戻りの時間をのぞく)、これに対し電動丸鋸は、直径16センチ、毎分3000回転としますと、パイを3.14として 16*3.14*3000/60(秒に直す)で 1秒間2512センチ 2512/80 で、31.4 と言うわけで、電動丸鋸は大工さんの約31倍のスピードで働いているのでした。(大体ですけど) 直径16センチの丸鋸刃が、大工さんのノコギリと同じ切削能力を発揮するには、大体1秒間に1.5回から2回廻れば良いことになります。切削速度が速いほど切断面がきれいになるとか、腰の強さで直線に切れやすいとか色々ありますが、とりあえず遅くても切れることは切れる、と言うことがお分かりいただけたでしょうか。(刃の大きさとかはこの際おいときます) で、作ってみました。世界初(でもないかな)の、手回し丸ノコ盤です。 と言うわけで、これをまわすのは、自動車の中古ワイパーモーター(12V)あたりが丁度良いようです。つくば工房で売り出そうかなとか考えましたが、例のPL法とか通産省の規制(電気)とか、中古のモーターを使ったのでは値段の設定がなかなか難しいとか、第一買ってくれる人がいるかどうかとか、色々ありましていまだに悩んでいます。 と言いますのも、ホビーの工作という点で考えますと、なかなか捨てがたいのです。怖くない・音が静か・正確・刃を取り替えればアルミやアクリル等の小物切断に威力を発揮しそう・・・とか。 ところで、鉄材を切る高速切断機という電動工具があります。よく改装工事をしている道路上で、やかましい音とすごい火花を出している電動工具ですが、あれもあんなに高速にまわさないといけないのかと思いませんか、私作りました。名付けて「中速切断機」と「低速切断機」、工具屋さんとか金物屋さんでは売っていません、つくば工房ではこれらがメインの工作機械になっています。 特に中速切断機は、音も静かで使いやすいです。とにかく何でも切れますし正確です。おりがありましたらご紹介いたします。(しつこいようですが市場にはありません) この項終わり。 11/29 2000.11.06 ロボット(コンピューター)は将来、悪の心を持つのか。 映画、ターミネーターで、悪役?のサイバーダインシステムが自我に目覚め、人間を排除するプログラムを発動させた・・・とかで始まる物語があります。自我に目覚めるって本当にあり得ることなのでしょうか。 やはり映画で、2001年宇宙の旅ではマザーコンピューターが、矛盾する二つの命令を受けて結果、やはり人間を排除する行動に出てしまう、とか。 そのほかSF小説でもブレインなんとか等々、にたような話がたくさんあります。 人間は本質的に悪だ、という話をどこかで聞いたかよんだ記憶があります。善だの悪だのという話は人間の世界だけで、機械(コンピューター)の世界にはないのではないかと私は思うのですが、いかがでしょう、前の2例も人間が結果的にそのようにプログラムした訳ですから。 昭和30年代ごろ、夢中になって読んだ漫画に鉄腕アトムがあります。この中に「アトラスの巻」というのがあるのですが、簡単に筋をご紹介しますと、 アフリカで人種差別を受けて育ったあるロボット科学者が、白人社会に復讐するために3体のロボットを作って乗りこんでくるのです。その3体のロボットの電子頭脳の中には【オメガ因子】という悪の元を発生する装置が組み込まれていて、銀行強盗はするは、人は殺すわの大変な3人組(体?)なわけで、例によってアトムが対峙するのですが、実に手ごわい。(後で知ったのですが、アフリカではなくて・・・みたいな?) 特に少年ぐらいの大きさのアトラスというロボットは、髪の毛がショットガンかライフルで、乱れ撃ちをするという危ないやつです。 結局、この科学者も自分の作ったロボットに殺されてしまうのですが、ここで悪者登場、アトムに「へへへ、アトム、おめえは完全なロボットじゃーねえ、悪の心も持ってこそ完全なロボットと言えるんだ、このオメガ因子をおめえの電子頭脳に取り付けな、そうすればおめえは人間と同等になれるんだ」と、迫られます。例によってアトムは「人間と同等」という言葉に悩みに悩むわけですが、お茶の水博士の「イカーーーン」の一言でやめるという物語。 私、当時中学生だったのですが、手塚先生の発明?したこの【オメガ因子】という装置にえらく心をひかれ、ますますロボットを作りたい・・・と決心したのであります。別に悪の装置を作りたいとは思いませんが、先のサイバーダインシステムにもこんなのが組み込まれていたのではないか(プログラムとして)とか考えるとおもしろいと思いませんか。(結局悪いのはやっぱり人間) そして数十年・・・ロボットどころか、それを作るための工具や機械をいまだに作っています。 機会がありましたら、鉄人28号 マジンガーZ ガンダム エブァンゲリオン パトレイバー の話なんかをしたいです。 特にマジンガーZの敵の機械獣、てのはいいですねー、「機械でありながら動きはケダモノ並」なんて、マジンガーはロケットパンチとブレストファイヤーしかないもんね、のろいし。 では又。 2000.11.06 この直後にメールいただきまして、「マジンガーZ」の全ての装備を教えていただきました。一発で勝てそうな物ばかりです。出し惜しみかぁー。 2000.11.02 TVチャンピオン見ましたか。 昨日、(11/02) TVチャンピオン 【木のおもちゃ職人】を見ました。とってもおもしろかったです。そして感心いたしました。私、工作という観点で見ていたのですが、ちょっと考えさせられてしまいました。それというのも出場している4人の方々が、大工さんの道具をほとんど使っていらっしゃらなかったからです。 まず、メインは電動丸鋸盤でした、刃はチップソー(注1)でした、これは大工さんも使いますが、長尺物専用としてしか使いませんので(例外はあるかも)変わった・というか特殊な使い方です。 次が、電動糸鋸盤です。よく見ていましたが、小・中学校の図工室や木工室によくある糸鋸盤ではありませんでした、ちょっと大きいし、4人の方全員が跳ね上がり防止装置を使っていませんでした、よほど糸鋸の切れ味が良いのか、それとも邪魔なのか、巧みに使っていらっしゃいました。 あまりなじみのない物が、ベルトサンダーです。皆さん先端のロールの部分をうまく利用して曲線部分の仕上げに使っていましたが、勿論一押しは直角仕上げです。20センチぐらいの物の仕上げに使っていました。 そして、ボール盤です。全員の方が木工用キリを使用していました。それも抜群の切れ味です。私の見たことのないかたちの物が多数ありましたので、ひょっとしたらオリジナルの手作りかも知れません、(私の井の中の蛙かも)一回だけ鉄鋼用キリであけた場面がありまして、案の定、裏側が裂けていましたが、接着面でしたので問題なかったようです。 ノミとかカンナを使っていた方は一人もなく、彫刻刀(それも特殊な)が、唯一の刃物でした、そういえば、大工さんて、紙ヤスリとか使いませんものね。 そういうわけで、【木のおもちゃ職人】になるには、
合計 212.000円 + キリサキやらなんたらかんたらと、作業場 最低 1坪以上必要でしょうか、【木のおもちゃ職人】になるには、なかなか物いりのようです。 |