スナップリングの溝切り治具の作り方。 戻る。 トップページに戻る。
スナップリングという機械的要素部品があります。
こういうものです。左が軸用、右が穴用です。
取り付けたり取り外したりするには、このようなスナップリングプライヤーという工具を使います。
これがないとなかなか難しいです。(なんとか出来ますけど)
で、どんな用途に使うかと言いますと、丸棒の一定の位置に溝を掘りまして、これをはめます。丸棒に貫通している部品はこれによってスライドが制限されます。孫悟空の頭にはまっているワッカとよく似ています。 穴用は使い方が難しいので今回は軸用です。と言っても今まではこの加工は旋盤がないと出来ませんでした、私は万力と金ノコだけで出来る治具を開発しました。(大げさかな?) |
上が大きさ比較用の一円玉、左が今回の10ミリ丸棒用のスナップリング、右は19ミリ用です。
金ノコギリの刃の厚みは0.8ミリです。一方10ミリ軸用スナップリングの厚みは1.0ミリです。しかし、金ノコ刃には「アサリ」というか「ウエーブ?」がかかっていまして、実際には丁度1ミリの幅で溝が切れますので具合が良いのです。
![]() |
これが今回の治具です。アングル同士を平鉄で連結して、左右に10ミリの穴をあけただけです。左側のものは丸棒に10ミリの穴をあけ、固定用のボルトを付けたものです。 |
![]() |
使い方は簡単、万力にこの治具を固定し、加工したい丸棒を差し込み、適当な位置で固定して金ノコで溝を切るだけです。多少コツがいりますがたいしたことはありません。 |
![]() |
上の写真は分かりづらいと思いまして、位置関係を撮り直してみました。 |
![]() |
溝を切り終わったところです。 |
![]() |
スナップリングをはめてみました。円筒状のものはスライドベアリングです。抜け止めとして使用した一例です。 |
またまた今回も面白みのない治具でした、しかし基本的なものがないと先に進めませんのでご勘弁ください、次回は市販されていない工具の3回目、スプリング製造器です。
4/16
トップページに戻る。