ガイド付きネジ切りダイスとシャフト保持治具の作り方。   戻る。  TOPページに戻る。


 こういう物が作れます。

 ダイス作業(丸棒のネジ切り作業)は、中学校の技術の授業で、文鎮のつまみとかペン立ての根本の部分でちょこっとやったことがあると思いますが、ほとんど忘れていると思います。何故かといいますと、一般の生活にはほとんど関係ない技術だからです。しかし、身の回りにはこの工具を使った製品が沢山あります。

 ダイス作業は、明治・大正・昭和・平成と、ほとんど進化していません、どういう訳か、職工あるいは職人の技として受け継がれてきました。中学校の技術の時間で教えるのも、このような工具がある・・・という程度です。現在では自動機械がほとんどこなしています。実はこの工具のルーツは種子島の鉄砲伝来から始まっています。その辺のウンチクは「知ったかぶりコーナー」に譲るとして。

 ガイド付きネジ切りダイスは、つくば工房のオリジナル工具ですが、作るの簡単ですから技術を公開いたします。作るのめんどくさい方は買ってください。


 ダイス作業の難しさは、しょっぱなからあります。まず加工する丸棒を固定しなければなりません、普通万力(ペンチなどではとても押さえきれない)に挟みますが、これが結構大変、かなり強く締めないと供回りしてしまいます。おまけに丸棒の表面が痛んでしまいます。そこで専用の治具を作る必要があります。テクノコーナーの方ボス治具が有効です。

 次に丸棒の先端を、ダイスが食いつきやすくするための前準備が必要です。具体的には丸棒の先端を少しテーパー状にするのです。理論はありますが、ま、勘でやります。

 そして一番の難関が、ダイスの食い込み始めです。東西南北の水平垂直を同時に見ながら食い込ませていくのですが、これはもう【腕】です。職人はこれを自慢します。
 (実はこの他にも技がいる) 

 実はそんなのなにも考えずに出来る方法をあみだしました。

 職人の皆様ごめんなさい、つくば工房はこの『技』を誰でも出来る「わざ」にしてしまいました。
 それが今回の【ガイド付きネジ切りダイスと丸棒保持治具】です。


 作り方。

 6*25程度の平鉄(フラットバー)を49ミリに切断します。切断する前に中心に3.0ミリの穴、そこから半径16ミリのところに5.2ミリの穴二カ所をあけ、6*1.0ミリのタップを立てます。(直径25ミリのダイスの場合)  
 6*25程度の平鉄(フラットバー)を120ミリに切断します。その前に中心に10.0ミリの穴、そこから半径16ミリのところに7.0ミリの穴を二カ所あけます。 
 加工はこれで終わりです。
 組み立てです。3*30ミリのボルトを用意します。実はこのボルトが主役です。この長さになりますと、全ネジと指定しない限り、半分ほどしかネジが切れていません、残りは3.0ミリの丸棒状態になっています。この丸棒状態のところとネジの切れているところが重要なポイントです。
 まず、3ミリのボルトを49ミリの板の真ん中に貫通させます。そしてダイスをねじ込みます。どんどん進めて止まるまでねじ込みます。これでガイド穴とダイスの中心というかマッチングがとれました。
 あとは120ミリの板を6ミリのボルト2本で固定するだけです。マッチングはとれていますので、締めるだけで完成します。締め終わったら 3ミリのボルトをはずして完成です。簡単でしょう。
 これは 3ミリのシャフト(丸棒)をくわえる治具です。方ボス治具の変形ですから簡単に作ることが出来るでしょう。
 今回の構成図です。ちょっとカッコつけて角をとって見ました。
 3ミリの真鍮丸棒にネジを切っています。(それにしてもなんて写真が下手なんだ)
 
 3ミリに限らず、2.6ミリでも 4.0ミリでも(それ以上でも)簡単に出来ると思います。作ってみませんか。 

 ところで、たとえば 10.0ミリの丸棒にダイス加工したい場合、こんなのなくても出来ると思いますが、最初の食い込みだけでもこの手の工具を使うともの凄く楽だと思いませんか、一押しです。

 1ミリの棒なんかにダイス作業等をするには、この治具は絶対必須と思います。




こんなの作るのめんどくさい・・・という方の為に キットを
考えています。ちょっとお待ちください。





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