〔鉄材の電気溶接〕
バッテリー式溶接機の自作、
今回は充電まで。
2003.10.15
ホビー的な「バッテリー式抵抗アーク溶接機」を自作します。(超安価です)まずは「バラ」で部品を購入する方法+超安価・超簡単充電器の作り方までです。
溶接面、
千円ぐらいです。通称「片手面」と呼ばれています。
ホルダー、
溶接棒を保持します。
アースクリップ、
無くても良いです。
ブースターケーブル、
自動車等のバッテリーが上がった(充電不足)時使用するケーブルです。
カーショップで購入出来ます。
ターミナルです。カーショップで購入出来ます。
+と−で大きさが違います。バッテリーの数だけ必要です。
溶接棒です。
ホームセンター等で色々な種類が売られていますが、とても割高です。私としてはこの5K入りがおすすめです。太さは2.6ミリが良いと思います。1.6ミリとか2.0ミリとか「低電流用」とかステンレス用とか鋳物用とかありますが、慣れない内は全て無駄になると思います。多分。
肝心のバッテリーですが、新品購入はやめてください、ガソリンスタンドやカーショップで「廃棄寸前」の物をもらってきましょう、大きさは1600ccか2000ccクラスの「80A」ぐらいの物3個又は4個手に入れてください、これから寒くなるので結構出ると思います。
大抵液が減っていますので「バッテリー補充液」を定量入れます。水道水でも良いのですが「最後のもう一働き」をしてもらうので奮発しましょう、スタンドで200cc1本200円ぐらいです。
バッテリー間はこのように連結します。ここで注意しなければならないのは、バッテリーの電極のタイプが2種類あることです。+−に十分注意します。それから最近は「ノンメンテナンスタイプ」の密閉型がありますが、これは危険なので使用しないでください。
ちょっと忘れました。ホルダー電極は写真の様にブースターケーブルの一部を切り取り、かわりにホルダーにつなぎます。この形態は色々便利です。
ところで「産業廃棄物寸前」のバッテリーは当然「充電」しなければなりません、私が今まで実験したところによりますと、廃棄寸前のバッテリーは確かに性能が落ちてます。保持力(電力の)が無くなっているのですね、しかし充電直後は結構あります。ですから「さっさと使う」溶接にはOKなのです。
今回はこの3個のバッテリーを直列接続して充電する方法なのですが、トランスとか面倒くさいので直接100vからやります。まず「ブリッジ整流器」でいきなり全波整流します。(それなりの部品使ってください)で、整流した側に直列に100v100w白熱電灯を入れ、バッテリー端子に接続します。
一応どのぐらい流れるか電流計を入れてみました。100wの電球で0.5ミリアンペアの充電電流でした、もっと流したい場合は「電熱器」とか「電気ストーブ」を使えば良いでしょう、試しに100w電球をもう1個並列接続したところ、1.0Aになりました。
さて、一晩も放っておけばフル充電になるでしょう、 次はいよいよ実際に溶接ですが、この充電回路のままで溶接作業をしようとすると完璧「漏電ブレーカー」が落ちます。それを防ぐにはやっぱり「トランス」を使う必要があります。(でも溶接のたびに回路を切れば良いですけど)
次回、実際の溶接作業と注意点・及び溶接の「お助けグッズ」(結構難しい事があるのだ)をご紹介します。
2003.10.15
_
〔鉄材の電気溶接〕
ホビー的・な、です。(準備中)
2003.10.12より。
金属の溶接の内、ホビー的に可能なのは「電気溶接」と「ガス溶接」ぐらいだと思います。中でも電気を使った「抵抗アーク溶接法」は日曜大工センター等で「家庭用溶接機」とか表示されて販売されています。中には特価品で一式1万円以下で売られていることもあります。私もずいぶん買いました。
一次側は、 100V 200V あるいは「兼用型」があります。お買いになって「挫折」し、物置に眠らせていらっしゃる方が沢山居られるのではないでしょうか。
私の経験ですとこの手の電気溶接に必要な最低限のパワーは「2Kw」は必要のようです。勿論溶接したい金属の厚さが重要なポイントになります。一般的に家庭用のコンセントからとれる電力は「100V
15A」です。これは「1.5Kw」です。つまりコンセントから電源を取ったのでは「ろくな溶接が出来ない」ということになります。
それならどうしたら良いかといいますと、「配電盤の大元ブレーカーから直接取る」しかないことになります。これなら最低でも「100V
30A」ぐらいとれます。でもこれでも 1.6ミリ程度の鉄板同士の溶接がなんとか・・・でしょう。
快適な抵抗アーク溶接
工業用200Vの電源が無いと「快適な溶接」は出来ない・・・と長年の経験から断言出来ます。仕事ではなくホビー的にちょっと大がかりな溶接をしたい場合は「リースでエンジンウェルダー」を借りるのが一番です。内燃機関で駆動する溶接機で、アークを発生させると自動的にフケ上がり、(回転が上がる)溶接に必要な電力を供給してくれます。
ホビー的に「玄関先でちょこっと快適」に溶接したいのであれば、「バッテリー式抵抗アーク溶接機」が一番です。その超安価な作り方を2例ほどご紹介いたします。
その前に
表記のアーク発生中の写真でお分かりいただけると思いますが、
高温になります・強烈な光が発生します・火の玉が飛び散ります・有毒なガスが発生します・感電の恐れがあります・アークを持続させるにはある程度の技が必要です・自動車のバッテリーを使いますが、水素爆発の可能性があります・・・
と、危険がいっぱいです。生半可に始めますとえらいことになりますので、始められる方は全てご自分の責任でお願いします。
なんか書いてて気が重くなってきた。
晴れてきたので「工作室の改築」に戻ります。少しお待ち下さい。
2003.10.12
_