初段
〔基本パンチャー〕
どうしても必要。(上の物は予備です)
2003.9.21
基本パンチャーと名付けたのには理由があります。私が考案した物・昔からある物数えると数十種類あります。作り方は持っている工具・道具で制約されますので、今回は基本を押さえただけの物にします。(蝶ナットが見あたらないのでかわりにカッコつけて袋ナットにしただけです。ただのナットだとみすぼらしい)
今回製作するのは 3ミリと 10ミリのパンチャーです。実は0.3ミリ厚のトタン板で内径
3ミリ・外径 10ミリの平ワッシャーを部品として作りたいのです。このような寸法の物は市販されていません。(頼もうとしたら
5000枚1ロットといわれてしまった)
材料は3*19ミリの平鉄 60ミリ1枚・ 100ミリ1枚 ボルト・ナット2組とビス2本です。あとは必要な径のキリサキです。寸法は適当です。ボルト類もしっかり固定するわけではないのでもっと細くてもOKです。上と下の板の整合がとれればいいのです。上の板が2枚重ねになっていますが、これは「打ち抜きビット」がグラグラしないようにするためです。本当は 10ミリほど欲しいのですがしょっちゅう使う物ではないので今回は6ミリです。(この写真はまだ打ち抜き用の穴加工をしていません)
3ミリのキリサキです。
打ち抜きビットの作り方です。「電ドル盤・切断モード」でキリサキの頭の角を鋭くします。
そしてUの字に削ります。
切断します。この時写真の様に溝のない部分を少し残すと、切断した残りの部分が
本来のドリルとして使え、無駄になりません、それから叩くところは丸めます。
10ミリのキリサキもこのようにして作ります。
防塵メガネは必ず着用してください。
出来上がったのがこれです。今回は3ミリと 10ミリですが、キリサキさえあれば好きな寸法の物が簡単に作れます。本体にもまだまだ追加出来ます。また幅を広くすれば大きな板も挟んで穴をあけることができるようになります。
このようにクボミを作った木片も用意します。(あと金槌)
使い方ですが、スリットに板を差し入れて「打ち抜きビット」を入れ、ひっぱたくだけです。
打ち抜いた部分はねじれていますから、叩いて平らにします。ところでこの「平ワッシャ」のような物はこれから作るベアリングの1部品となります。その他このパンチャーはアルミ板なら
2ミリまで、鉄板や真鍮板なら0.5ミリ程度なら楽々打ち抜けます。ガイド部分と雌型をしっかり作れば(厚くすれば)鉄板
1.6ミリまで打ち抜けます。(製作精度と金槌をふるう腕前が必要ですけど)
今回は打ち抜いた部分を使う工作でしたが、勿論「バリ」の出ない穴加工として使用出来ます。又「正確な位置」への穴加工が出来ますから用途はかなりあると思います。形状もこれにこだわる必要はありません。
2003.9.21
今回のパンチャーですが、実はドリル作業の治具としても使えます。正確な位置+バリの出ない穴あけが可能になります。(だんだん馬鹿穴になるので使い捨てになりますけど)(実は使い捨てにならないアイデアもあります。二段ぐらいになりましたら)