林メカトロ工作支援室
平成からくり人形製作記
色々な電動丸鋸。
電動丸鋸のメカトロ工作的活用法。
電動丸鋸は元々大工さんのお助けグッズでしたが日曜大工大流行で低価格が進み、今では三千円代でも購入出来るようになりました。しかしこれはかなり荒っぽい電動工具なので皆様お買いになっても「ベニヤ」とか「垂木」を一回か二回切断に使った程度で、その後は物置等に入っているのではないでしょうか。
理由は二つ、まず危なくて小さな物は切断出来ないこと、二つ目はとにかく「ヤカマシイ」事ではないでしょうか、「危ない」ということは勿論「刃物が回転」するからですが、それだけではありません。
このように刃物の周りが「スカスカ」なのが原因です。元々細かい物を切断するのが目的では無いのと、色々な刃物を取り替える・及び目視の関係等々色々意味があります。この「スカスカ」をなくせばとりあえず多少安全に細かい物が切断出来るようになります。(とりあえず多少・・・ですよ)
それから「ヤカマシイ・・・」ですが、これは能率第一に作られているからです。元々職人用ですからフルパワーでガンガン切断出来るように作られています。騒音なんて二の次です。ここで一つの提案があります。ホビーの工作としては「そんなに早く切断しなくても良いのではないか?」という点です。早い話「1秒間に1回転」でも切断出来るのでは?、と私は思います。(どこが早い話なんだっ)この辺はスピードコントロールの方でやりましょう、もの凄く静かになります。
まずベースの四隅にネジ止め用の穴をあけます。そんでもって適当な板にネジ止めします。この時「ノコ刃」は引っ込めておきます。
しっかりと固定出来たら、ノコ刃を回転させながら板を切断していきます。「終わりっ」四隅に適当な足をつければ立派な「電動丸鋸盤」の出来上がりです。(自分で自分の土台を 切るっ という感じですね)
試し切り。
とにかくその辺の物を切断してみました。1.6ミリの鉄板・3ミリのアクリル・0.4ミリのトタン板・・・勿論木材は言わずもがなです。(必ず防塵メガネ着装ですよっ)
危なく今回の目的を忘れるところでした。
実は3ミリ厚のアクリル円盤(直径80ミリ)の外周に「ワイヤー」(太さ0.8ミリ)をはわせるための「溝」を加工したいのです。普通なら旋盤で・・・となるのですがこれが結構難しい、そこで思いついたのが今回の「丸鋸歯」を使う方法です。ですから「電動丸鋸盤」はオマケです。
つまりこういう訳です。丸鋸刃の厚み 1.5ミリで 3ミリの厚さのアクリル円盤に溝を掘ろう・・・というわけです。一応うまくいきました。
3ミリの厚さの円盤に 1.5ミリの溝が掘れました。これって旋盤だと結構しっかりセットしないと出来ないと思います。(寸法的に)実はこの後もっとややこしい問題を抱えています。それはおいおいに。
まっ、これがやりたかったんですよね、0.8ミリのステンレスワイヤーが厚さ3ミリの円盤に掘った溝にかかっています。減速方法になんでワイヤーを使うって?、それは強大な力を操るとき「簡単」だからです。クレーンとか全てワイヤーでしょ、歯車では到底出来ないパワー、それは「ワイヤー」 なんちて。(動物で言ったら スジ やね、白鳥もダチョウも)
2004.2.14