林メカトロ工作支援室 小・中学生が持っていそうな工具とお小遣いで二足歩行メカを。 戻る
ちんちゃこいもの専用
【電動金ノコ盤】
使用電動工具はドリルだけっ。
2004.4.3
電動金ノコ盤とは昭和30年代頃までは鉄材(直径100ミリぐらいの丸棒とか)を切る代表的な機械でした、「アマダ」の油圧式帯ノコ盤の普及により現在ではちょっと見かけなくなりました。この「電動金ノコ盤」とは簡単に言いますと「金切りノコギリ」を電動で動かす・・・という物です。勿論使用されるノコ刃は手動のノコ刃よりも大きくて刃の種類も色々あります。いまだに売られていますが見たことありますか?、ホビーとしてはそんなもの凄い物を切る必要はないので「手ノコ」で作ります。
今回、この単純な構造の工作機械をおなじみの自動車の「ワイパーモーター」と、安価な「金ノコ」と「BB弾」で実現してみようと思います。使用工具は電気ドリルだけ、費用は そうですね、2000円ぐらいでしょうか。
自動車のワイパーモーターです。ただでもらってきました。
(中古ですから500円ぐらいで分けてくれると思います)
とりあえず分解して見ました。見事な「ウオーム減速」機構です。ところで調子にのって分解しすぎてしまいました。
(集電ブラシが飛び出てしまいました)
スラスト力を受ける部分です。単純で見事な作りです。ところで12極のようです。私はDCモーターは3・5・7極とか奇数なのかなと思っていたのですが、何かべつの技術がありそうです。とにかく「パス」です。(考えてみたら子供の頃2極を作りましたね)
まずは適当なベニヤ板に固定します。ベニヤ板を多用していますが簡単なので使っているだけです。
ところで「出力軸」ですが、このように普通じゃないです。ネジの部分と「テーパー」の部分のところに段差がありましたので今回はこれを利用します。(ネジの部分は9ミリでした)
ここですね。
このような円盤を作ります。今回のような「スライダ機構」の場合垂直の維持が重要です。それを実現するため「スラストベアリング機構」のような構造にします。円周近くの8ヶ所の穴はBB弾が入る6ミリの穴です。適当です。(中華テーブルのように回れば良い)
このような構造になります。シャフトのナットは円盤の表面より
引っ込んでいなければなりません。
ここで「BB弾」登場 !! 、ベアリング鋼球の代わりです。
当然この円盤の厚みは6ミリより薄くなければなりません。(球の位置保持具です)
「スライダクランク」です。(厚めのベニヤ)ギヤみたいなのはただのワッシャです。
スライダクランクに、金ノコを取り付けます。ボルト2本で止めてます。
金ノコが上下逆なのは、万力の高さの関係です。
これは直径10ミリのアルミパイプを切っています。
上は19ミリの塩ビパイプ、下は10ミリのアルミパイプです。このように小さな物の切断には重宝すると思います。電気ドリルさえあれば作れるこの電動工具、是非作ってみませんか。
作業能率ですが、滅茶苦茶遅いです。でも悠久の時というのも捨てがたいです。能率を追求せずのんびりやるのも良いかもです。江戸時代のからくり職人は「ギヤ」一枚作るのもヤスリ一本・・・というのを考えると、もの凄い技術革新ではないでしょうか。
電源・スイッチ・切断材保持具等々色々追加していけば使いやすい機械になります。音も非常に静かですから深夜でも作業が出来ます。書くの忘れました。金ノコの先端に適当な重りを取り付けると切断が早くなります。この重さによって切り口が荒くなったり綺麗になったり時間がかかったり早くなったり「ビビリ」が出たりと面白いです。
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