〔手作り電動ボール盤〕 2003.8.17
穴をあけるのにいつまでも「手もみ」や「手回し」では能率が上がりません、そこで工具は「カッターナイフ」と「ノコギリ」と「ドライバー」だけで電動ボール盤を自作しましょう、費用は
300円(電源除く)ぐらいです。
電動ドリルやボール盤をお持ちの方にもおすすめです。何しろ「見た目おもちゃ」ですから茶の間で作業してもヒンシュクを買いません、実力も程々あります。
マブチモーターには2種類あります。(もっとあるかもしれませんが)模型用と民生用です。模型用はおなじみですね、私もずいぶん使いました。小学校の授業で使う「2極モーター」とか「3極モーター」とかよりはるかに強いので、電池で回すモーターと言うのはこんな物か・・・と思っていました。
ところが民生用?とかいう物があるのを偶然知りました。〔現金.com〕さんで「マブチモータFK-280SA」というのを見つけました。電子部品のコーナーにあります。1個90円です。とりあえず30個(2.700円)買いました。電源電圧は12Vと高いですが、大きさ・重さで比較しても模型用とは10倍以上トルクがあります。そこでこれを使って直結ドリル(ついでにスタンド付き・形としてはボール盤)を作ってみました。
いくらトルクが強いといっても「直」ですから大きな径のドリルキリサキは無理です。私の直感で「2ミリ以下なら十分実用になる」と思いました。そこでとりあえず2.0ミリ専用を作ってみます。
3ミリの真鍮パイプを長さ20ミリ程度に
カッターナイフでゴロゴロして切断します。
モーター軸とドリルキリサキを連結する方法が必要です。今回は「日曜大工センター」等で売られている「3ミリの真鍮パイプ」を利用しました。内径は公称2ミリですが、実測 1.95ミリ程度なので丁度きつめにたたき込む事が出来ます。(ゆるゆるでもいくらでも方法がありますから大丈夫)
圧入の仕方ですが、まずキリサキを万力に挟んで真鍮パイプをたたき込みます。続いてモーター軸にたたき込みます。って簡単に書いてますがこれはなかなか難しい作業です。この辺が切磋琢磨です。
これが完成したところです。このままでも十分使えますが、やっぱりちゃんとした構造にすれば「工作」の幅が広がりますので頑張りましょう。
要するにモーターを固定し、レバーによって上下出来る構造にするだけです。今回は穴をあける板の厚みを3ミリ以下と考えていますので上下は直線運動ではなく、簡単な円弧運動の一部を「疑似直線運動」としています。
モーターを両面テープで固定したあと、結束バンドでしっかり止めます。
ちょっと短かったのでダブルにしています。
早速ドリルとして使っています。コーヒー缶(鉄)に穴をあけています。
あけたあと、2つ折りにして更に穴をあけます。キリサキ先端の「ブレ止め」にします。
こんな感じにします。
これは押し下げレバーになります。
組み立てには木工ボンドも併用します。
このように組み立てます。ただの平行リンク機構です。斜めの物は「リターンスプリング」替わりの輪ゴムです。
斜めから見たところです。リンクが水平のときにキリサキの先端が加工物に接触するように下に台を置きます。(本当はその少し前)ま、適当ですね。
1ミリの真鍮板に穴が空け終わったところです。使用感ですが、3ミリ程度のベニヤ板なら「即」、1ミリのアルミ板で4秒といったところでした。
電源ですがなんでもいいです。 乾電池8個直列接続 12Vのニッカドバッテリー トランスで落としてブリッジ整流 ガソリンスタンドで廃棄バッテリーをもらってきて充電して使う スライダックトランスと整流器の組み合わせ 電気コンロのニクロム線にワニ口クリップで取り出し・整流 100Wの白熱電灯に直列接続しダイオードで半波整流 同じモーターを9個直列接続し、整流して駆動 車のシガーライターから ・・・ とかとか 廃棄寸前のパソコンの電源なんてなかなか良いかもです。
ところで今回は2ミリのキリサキでしたので「モーター直結」でしたが、それ以上の太さになりますと「減速」が必要です。又もう少しパワーが欲しいので、ダブル・トリプル クイートとかモーターも増やしてみようかと思います。パワーのあるモーターを使う手もありますが、その分部品も道具無し(旋盤とか)では出来なくなりますので手作りの範囲でやります。(零戦の星型発動機みたいな物を考えています)
2003.8.17
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