林メカトロ工作支援室

[長ネジのバックラッシュ対策]


地味な工作が続いて申し訳ありませんが、基本なのでご勘弁下さい。
2003.12.30  2004.1.1

 ゴメンナサイ、[バックラッシュ]と書きましたがそれ以前のガタの問題なのです。興味を持っていただきたくて書いてしまいました。次回に正式にそっちをやります。(バックラッシュって定義が難しい?)

 とはいってもこの部分も重要なのでご覧下さい、基本的に[スラストベアリング]です。普通はまぁ製品を買うのですがそこはそれ、赤貧工作ということで自作しましょう。(リッチな方はオリジナルマインドさんで買ってください)

 部品です。上から今回主役の6の1.0長ネジ・ナット(Wナットにするので)・ワッシャー・鋼球12個とそれのガイド部品です。(鋼球は身近な物では自転車から取れます。ハンドルの部分です。60個ぐらいあります)


 この工作用の工具類です。


この送りネジの長さは自由です。写真の関係で短くしています。
まず適当な位置にWナットを固定します。このためにも二丁のスパナが必要です。
(Wナット以外にも固定する方法があります)

  

 まず平ワッシャをはめ、次ぎに鋼球補治具をはめます。この鋼球保治具は鉄で作る必要はありません、プラスチックでもアクリルその他でかまいません、それから精度も必要ではありません、要するに「鋼球」が外れなければ良いのです。数も6個という決まりもありません、適当です。

 この鋼球保持具ですが、今回は3ミリの平鉄で作りました。ホールソーで切り抜く前に「箱入りサンダー」で表面を削り、厚さ2.8ミリぐらいにしています。 1.5ミリ以上 ・2.9ミリ以下ならOKです。

  

 さて、次に本体に接続するのですが、とりあえずタダの平鉄です。(用途が決まっていないため)次ぎに2枚目の鋼球保持具をはめ、球を入れます。


でもって又平ワッシャをはめ、Wナットで固定します。
その時軽く回り、なおかつガタがないように調整しながら締めます。


これが出来上がりです。軸方向のガタは全くありません。



 別に意味はありませんが「ハンドル」を付けてみました。ギアやプーリー・ステッピングモーターでもなんでも良い訳です。「ボールネジ」などの精度には及びませんがホビーとしては十分な精度(ミクロン単位)が得られると思います。それも原価40円(1セット)ぐらいです。


 今回使った鋼球ですが、前にも書いたように自転車のハンドル部分を分解すると1台に付き60個ぐらい手に入れることが出来ます。ベアリング屋さんで買っても1個2円ぐらいです。(直径は色々あります)ところで放置自転車から取るのはやめましょう、逮捕されるかも。

 この自作スラストベアリング機構は色々と応用がききます。大きな物では中華料理の回転テーブルからロボットの各部関節とか、中空にすることも出来ます。そのうち実例をお見せします。



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2004.1.1