簡易ボール盤モード
 簡易ボール盤モードとは「万能工作台」に「電気ドリル」を取り付けてボール盤のように使おう・・・という物です。目的は組み立て式にしてどこにでも持ち歩けるようにしようと思っていたのですが、何と市販のボール盤より使いやすい物が出来上がりました。


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トランクに入れて持ち歩ける
【簡易ボール盤モード】

(簡易ドリルスタンド)

 
組み立てたところと分解したところ。

製作開始
 
2005.7.8

 【万能工作台ボール盤モード】を作ります。ボール盤モードと言ってもドリルスタンドのような物ですが、コンパクトに収納出来るような物にします。使い勝手はスライドベアリング使うし、押し下げは理にかなったリンクだから市販のボール盤やドリルスタンドよりはるかに良い物が出来るのではと思います。(理にかなった・・・とは、押し下げていくとだんだん力が増大し、逆に移動距離は少なくなっていく構造・・・に、なる予定)

 もう少し書きますと、貫通寸前にキリサキが食い込んだ事はありませんか?、これを防ぐには貫通寸前に「フワっ」と力(レバー等の)を抜く必要があります。この瞬間になる時押し下げ移動距離が元々少しになる構造なら何の問題も無いわけです。リンク構造でそれを実現します。

 今回のドリルは「10ミリまでのキーレスチャック・正逆回転・トルク調整・インパクト・スピードコントロール」という高機能の割に1.980円というとんでもない安い品物がありましたので、速攻4台買いました。(日曜大工センター徘徊は楽しい)

 上下機構は「スライドベアリング」を2個使います。ストローク 50ミリで1個350円でした。

 

 ベニヤ板で「モーターマウント」(名前負け)を作ります。12ミリの「コンパネ」というベニヤ板です。これは建設現場でコンクリートをうつ時の型枠作り(コンクリートパネル?)用で安くて丈夫です。1枚(3*6) 2.000円ぐらいです。(普通のベニヤより重い)

 

 電気ドリルの種類は沢山あるので「これこれの寸法」とか書けません、現物合わせです。私は適当にコの字型を作り、適当に結束バンドで止めて薄いベニヤに大体の形を写し取り、削りだして木工ボンドと釘で固定しました。両側に「スライドベアリング」をネジ止めします。この取り付け位置はドリルキリサキの芯−芯とツラでなくてはなりません。(ツラ・・・とは現場用語です。ツラを貸せのツラではありません、「ツラを合わせろっ」とか「ツラが合ってネー」とか言います。芯(面)が合っているという意味)


取り付け台。

 今まで作った中では最大寸法になってしまいました。一応通常のキリサキで6ミリまでの寸法に合わせました。6ミリ以上の穴の場合は「ノス型ドリル」使用になります。トランクに入れる寸法としてはこれがギリギリです。
     (12*260*420)

 万能工作台に板だけセットしてみました。明日ちょっと旅に出ます。完成は日曜の夜かな?。
2005.7.8

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ちょっと分かりづらいですが、スライドベアリングをビス止めします。
表と裏です。

 

 押し下げのリンク機構です。早い話が自動車の「ヤグラジャッキ」の変形ですので説明は不用と考えます。結合は例の「ネジはめあい結合」です。

 
万能工作台に取り付けてテスト、なかなか調子良いです。
完成。

 

 電気ドリルを取り付けたままだとトランクに入りませんので取り外し出来るようにします。これは結束バンドですが、何度でも使えるタイプです。秋葉原で見つけました。手に入らない場合はその都度バンドを取り替えても大した金額にはならないでしょう。


小技を一つ

 ボール盤をお持ちの皆様、アルミ板の穴あけ加工で「バリ」には悩んでいると思います。捨て板を使ってみたりキリサキを特殊な物にしたり、カッターで削ったりしているのではないでしょうか、これは平鉄に目的の穴(この場合3ミリ)を適当にあけた物です。

 この小片をボール盤等の受け台に芯を合わせてテープで張り付けます。張り付けてから穴をあけても良いです。でもってこの上に穴あけ加工しようとする板をのせ、穴あけします。この時注意するのは「貫通寸前」から「貫通」するまで板が浮いてはいけません、出来るだけ押さえつけます。(面倒くさいのでセロテープでとめましたが、実際はもっとしっかり張り付けます。両面テープとか)

 6個所穴あけしました。左2つはこの方法であけた物、(ちょっと手を抜いてしまった)右4つは何の手もうたず適当にあけた物です。バリの出方が極端に違うのがお分かりかと思います。この手をきちんとやれば「バリ 100%無し」も夢ではありません、健闘を祈ります。

もっとしっかりしたやり方

  

 卓上ボール盤は最近日曜大工センター等で手軽に購入出来るようになりました。セールだと 13ミリまでくわえられる物が 5.000円以下で買えたりします。一流メーカー品ですと 25.000円以上しますがホビー的には安い物で十分です。

 この手のボール盤を購入しますと、写真のような「ボール盤バイス」がついてきます。(運が悪いと欠品だったりします)このバイスを多くの方が「穴あけしたい小物を挟む」と思っていらっしゃるようですが、私に言わせるとちょっと違います。

 勿論小さい部品の穴あけには重宝しますが、ボール盤を使いたいホビーの方はほとんどが平板への穴あけでしょう、そこで問題になるのが「裏面に出るバリ」です。防ぐ為には色々な方法がありますが前回の小片張り付けよりもっとしっかりした方法がこの写真です。

 まず少し大きめなボルトをバイスに挟みます。そして目的のキリサキで穴をあけます。(深さ 2-3ミリ程度)終わり、後は貫通寸前から貫通の瞬間まで「板が浮かない」ように注意するだけです。

 白矢印の5個所がこの手であけた物です。使いまくった切れ味の悪いキリサキだった為チョッピリバリが出ていますがほんのわずかです。

 ボール盤バイスはこのような使い方が正式ではないかと私は思うのですがどうでしょうか。



 読み返して分かった、「確かに読みづらくて分かりにくいや」、でもどこをどうやって直せば?。



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