ホールソーは大口径の穴をあけるのが役目ですが、ほかに円盤を作るのにも手軽で便利です。しかしどういう訳か中心のキリサキが長くて(チャンと意味がありますが)使いづらい時があります。それとボール盤を使いますと円周の刃が全て同時に加工物にあたり、(当たり前)あけるのに意外と時間がかかります。その点ハンデイ電気ドリルですと「みそすり」運動が出来ますのでボール盤に比べて三分の一(当社比)ぐらいであけることが出来ます。しかし危険度が3倍ぐらいに上がりますので困ったもんです。 |
そこで万能工作台(仮称)登場。
(適当なベニヤ板を挟めただけ)
加工する板は別なクランプでベニヤに固定していますので両手が使えます、それから黒矢印のようにホールソーの中心キリサキが裏に飛び出てなんの問題もありません、更に切り子がほとんど下に落ちますので加工する板にキズが付きにくいし、下に袋でもぶら下げておけば掃除の手間もわずかになります。 |
これはかなり安全性が高い。
これはホールソーの中心キリサキのかわりに作った物です。ホールソーはなぜか6ミリがほとんどですので、
2.5ミリとか 3.0ミリが欲しくて作りました。上が旋盤で削って作った物、下が
2.5ミリの穴をあけて芯を入れた物、真ん中が笑っちゃうんですがドリルに真鍮棒をくわえ、ペンチで削った物です。 ところでドリル作業の前にセンターポンチ作業があります。中学校の技術教科書に登場しますが、重大な(それほどでもないか)欠落があります。それはポンチをブッ叩く時に下に(材料の下)なにを置くかが書いてありません、普通は「金敷」と思うでしょうがそれは鉄工所の話しです。我々ホビーが使う材料はアルミとかトタン板や缶詰のような薄い物ですので、金敷なんか使っていたらポンチが傷んでしょうがありません、ではなにを下にひいたら良いかといいますと・・・ |
林メカトロ工作支援室
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ドリル作業のあて板+ポンチ作業
(いやはや5日ぶりの更新)
ポンチ作業の下敷きに使えそうな物を並べました。左から金敷、柱を適当に切った物、厚いゴム板、漫画を適当に束ねた物です。 金敷は厚さ 1.5ミリ以上のアルミ板や鉄板に有効ですが、それ以下の厚さですと「センターポンチ」の先端が傷みやすくなります。なぜかと言いますとセンターポンチはある一定の力で叩きつけなければならないからです。その一定の力とはズバリ「キリサキのチゼルポイントの幅以上の大きさの直径のクボミを付ける必要がある」からです。 |
へたくそな絵を描いてみました。上がキリサキ(直径3ミリ)の先端で、下が厚さ1ミリのアルミ板です。すでにセンターポンチでクボミを穿っています。(色の付いているところがチゼルポイント)このようなクボミが無くても穴はあきますが、安定して正確な位置にあけるためには必要な作業です。このクボミがある程度大きければ「比較的」正確な位置に穴があきます。(比較的・・・としか言えないのはもっと色々な条件がある、なにしろ学問になっちゃうもんネ) |
センターポンチの一種です。
(尖っているのは私が削りました)
左が有名な(一部かな?)オプティカルセンターポンチのイメージ図です。これは基本的に真上からポンチ位置を合わせるのでこれ以上正確な物は無いでしょう、(あくまでもポンチ作業の場合ですが)中央が普通のセンターポンチ、右が尖らせた物です。 |
普通はこのように斜めにして合わせてからおこして叩きます。
(ずれる訳だ)
(だから尖った物を作ったのですが、これ又手間がかかる)
左が1ミリのアルミ板を金敷にのせて適度な力で叩いた物、右は同じく1ミリのアルミ板を木材、ゴム板、漫画を束ねた物(その内のどれか)の上で叩いた物です。つまりセンターポンチの先が傷まないように多少柔らかい物の上で叩くとこのように沈み込むようにクボミがつきます。このブラックホールのような沈み込みがよいんですよネー、キリサキがまるで吸い込まれるように中心に誘導され、穴があきます。(やってみて下さい、気持ちよいから) |
左の写真が表側、右が裏側です。金敷の上で叩いた物と漫画の上で叩いた物です。
3ミリのキリサキで穴あけしました。漫画の方はバリが凄いです。
しかし見た目だけで実際は薄いので切り取りやすい。
カッターナイフでバリを取り去ったところです。(簡単に)左の写真左側が金敷を下に敷いてポンチ作業した物、右が漫画でブラックホール形態その後です。金敷の方はバリが厚くて完全に取れていません、それに比べ漫画を使った方はバリが薄いのでカッターナイフで楽々です。 右の写真は板の表面です。左が金敷でポンチした後穴あけした物で、縁が少し盛り上がっています。これは穴あけ時に盛り上がります。右の漫画を下敷きにしてポンチした穴は縁が盛り上がりません、逆にわずかに丸みをおびていてさわるとツルツル気持ち良いです。(バリ取り後軽く叩いています。) 病み上がりで文章がオカシイですが、(元々か)なにを言いたいかといいますと「薄い板」のポンチ作業は木片か厚手のゴム板か漫画を束ねた物がよい・・・です。特に漫画は使い心地が良いです。金敷ならぬ「雑敷」ナンチャッテ。(前にやったけど) つまり薄い金属板のポンチ作業は「漫画雑誌の上でオプティカルセンターポンチを使ってクボミを穿つ」のが最高 !! かな?、(独断と偏見)今度オプティカルセンターポンチの作り方をやろうかしら、メーカーさんの恨みを買うかな?。 |
この文章は思いこみの激しい私(林)が「なんの学術的根拠もなく」書いておりますので、完全に正しい・・・とは私も断言出来ません、その辺のところをふまえてお読み願います。