林メカトロ工作支援室
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⑱　【工作ベース３００グラインダーモード】

その前に準備をします。


多羽根ディスクの取り付け軸を作ります。

更にその前に、まずは「ホールソー」を自在に使える環境です。
　研磨系・回転系のディスクを使うために、特に電気ドリルに取り付けるための装置というか治具がホームセンター等で売られています。３００円ぐらいからあります。ところで切断砥石や多羽根ディスク、木工用丸鋸刃・鉄工用非鉄金属用とかの回転系円盤の中心軸の穴は同一ではありません。

　これは取り付ける電動工具が全て決まっていて、たとえば電動丸鋸の刃はディスクサンダーには使わないように(危ないから)とかの配慮がされてます。先ほどの電気ドリルに取り付ける装置というか治具はその辺のところがうやむやになっていて(買ったお客さんの自己責任になっている)どうにも使いづらいです。(穴径がピッタリにならない場合がある)

　この辺のところはあんまりはっきり書けないです。元々電動工具は能率第一になっていますので力が強く回転が速いです。(サンダーなんて分速 10000回転以上)その為使用する刃と電動工具は通常ペアになっていて、その関係以外の組み合わせは危険です。(保険の対象外になる)その点これからやる「電動回転系」は、かなり回転速度が遅いので大丈夫だとは思いますが、危険は伴いますので十分ご注意下さい。

　そんなわけで回転体に合わせた取り付けシャフトをこれから作りますが、その前に「２直角テーブル」？を作ります。作業台と言うか支持架と言うか早い話がドリルキリサキが工作物に直角になるようにするための台です。相対チャックアタッチメント専用です。なに、タダの円盤に心棒がついただけですが奥は深いです。
　(長くなりましたが要するに大したことじゃ無いけど説明すると説明するほどの事では無い、と言うことです)
　　　
　１２ミリほどのベニヤ板の真ん中に 9.8ミリの穴をあけます。(この 9.8ミリのキリサキは持っていると便利です)そして大体直径８０ミリぐらいの円に仕上げ、(適当です)中心の穴に１０ミリの真鍮パイプ(長さ３５ミリぐらい)を叩き込みます。

　ホールソーの中心についている６ミリのキリサキは大抵円周の刃より２８ミリほど出っ張っています。(メーカーや種類によって違う場合がありますが)ホールソーは大口径の穴をあけるのが目的ですからこれで良いのですが、私はホールソーで切り抜いたカスの方の円盤をこれから利用するので、手軽に製作出来そうな環境を持つため、この「空洞軸付き円盤」をこしらえようと思いました。


　こんな具合に組み立てます。これでグラインダーの砥石とか丸鋸刃とかを固定する軸を作ります。左右の主軸を支えている支持架ですが、真鍮パイプの空洞部は直径９ミリあります。ホールソーの中心ドリルは６ミリですので芯をピッタリ合わせなくても使用出来ます。
　
　厚手のベニヤ板をホールソー(径は適当、３０ミリ前後)で前後から切り落とさない程度にせめます。 9.8ミリのキリサキと交換し、貫通穴をあけます。これも裏表からせめます。その後またホールソーに付け替えて抜き落とします。
　　
　2.5ミリで下穴をあけ、 3*0.5ミリタップでネジを切ります。ベニヤ板といっても距離があればタップを立てた方が良いと思います。その後「ホーローセット」をねじ込みます。相手が木ですので、出来れば１０ミリほどの長い奴が良いです。
　2.5ミリで下穴をあけ、 3*0.5ミリタップでネジを切ります。ベニヤ板といっても距離があればタップを立てた方が良いと思います。その後「ホーローセット」をねじ込みます。相手が木ですので、出来れば１０ミリほどの長い奴が良いです。
　昨日作った軸を叩き込みます。その前に「クリアラッカー」を吹き付けています。(濡れたように見えるのはその為)ラッカーはかなり強力な接着剤になります。円盤と軸を固定するだめ押しです。(１０ミリのシャフトに 9.8ミリの穴は堅牢性抜群です)
　
ちょっと組んでみました。


まだ使えません、フランジの加工が残っています。
　工作ベース３００の左側に主軸受けをセットし、如意棒(ドリルチャック付き心棒のあだ名)を入れて電気ドリルを取り付けます。電気ドリルは如意棒をくわえているだけです。(プランプランしてる)これは重要な意味があります。チャックにくわえた物体に過剰な力が加わったとき、電気ドリルが躍り上がってその力を逃がします。
　
　昨日作ったフランジ付き？心棒をチャックにくわえます。木工旋盤のマネゴトをします。適当なアングルピースと木片とL型レンチ(なんでも良い、高さと作業性の為使用)、あとノミを用意します。今回のターゲットは多羽根ディスクです。ノギスで中心の穴の直径を測ると１５ミリでした。(ディスクサンダーに取り付けられる物は大抵１５ミリです。その辺のところは後日です)
　　
　ノミの下にL型レンチ(なんでも良い)をひいていますがこれは「木工旋盤ゴッコ」には重要なポイントです。金工旋盤のバイトは「バイト台」にガッチリ固定されていますが、木工の場合はこのようにかなりフリーな状態で切削します。この辺の事も後日です。
　
　多羽根ディスクを取り付けて早速研磨してみました。６ミリの平鉄がご覧のとおりです。(つまりかなりの重切削が出来る)この多羽根ディスクは６０番ですが、高速回転させると見かけ上４倍の２４０番ぐらいの布ヤスリで磨いたような結果が得られます。(まだカバーが付いていないので防護は万全にします)

これをグラインダーと呼ぶのはちょっと抵抗がありますが、ま、横面切削グラインダーと言うことで。