林メカトロ工作研究室
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2007年1月10日〜

1月10日(水)
【強力ミニ折曲機】(オモチャ)


作り始め、とりあえず穴あけ・タップ立て・溶接とか。


 今日は作業時間10分ぐらいしか出来なかったのでここまでです。左右のボルトは寂しいので付けただけ、意味はありません。
1月11日(木)
仮組。
 ちょっと仮組してみました。塗装して組み立てれば出来上がりです。


スリット、これ1個所だけであんな事やこんな事も。

 
 ハンディタイプとはいえ机の上に置いたとき格好がつかないので台を付けようと思いました。鉄ばっかりというのもなんなのでABS樹脂で円盤作ったら大失敗、いじればいじるほど「小汚く」なってしまった、でもとりあえず使えるからいいや。


押さえ板の取り付け部です。


おなじみ簡易スラストベアリングを構成する部品です。ホールソーと治具を使ってアッという間に2個所分出来ます。


でもって仮組、ついでに小片を曲げてみました。

 ベアリングも油も無しですが、この程度だったら楽勝、明日時間があったら最終組み立てをしてステッピングモーターマウントでも作ってみます。
1月12日(金)
完成。

完成したらオモチャと呼べなくなりました。

 
 簡易スラストベアリング機構です。今まで鋼球は6個でしたが、圧力をかんがえて8個にしました。これがオモチャから一歩進歩した証です。かなりスムーズです。長ネジは寸法が足りないのでつないでいます(この辺は情けない、でもどこで売っているか分からない、探すの面倒)

 
 下の「受け」です。平ワッシャを49個も使っています。これは重要な意味があります。又平ワッシャでなくてはなりません、ちょっと「ダサイ」とは思っているんですがほかの手が思いつきません。

 今回の280000アクセスゲットは兵庫県のT様お一人と分かりました。ご本人様のたっての希望で「シ○ルスキー型折曲機」をプレゼントする事になりました。現在バージョンUPしていますので発送はもう少しお待ち願います。今回のこの「強力ミニ折曲機」は 290000アクセスゲットのプレゼントにいたします。

 完成記念にちょっと逆曲げをしてみました。その辺にあった小片です。勿論160ミリまで出来ます。今日はちょっと時間がないので「モーターマウント製作」は明日にします。
1月13日(土)
【ステッピングモーターマウント作り】
 昨日完成した「強力ミニ折曲機」を使ってちょっとした小物部品を作ります。この程度の造形だったら万力やアングル、いや「ラジオペンチ」一丁でも出来てしまいますが、A5052なんかだったらそれらでは手こずると思います。それに万力などだと正確な位置での折り曲げは多少の熟練を要します。その点このような折曲機を使えば安定して正確な工作が出来ます。


前に作った「常設ケガキ台」を使って直接製図します。
(プリンターで印刷した紙を貼り付ける・・・ほどでもないので)。

  
 ステッピングモーターの取り付け面はなぜか出っ張っているので大穴で逃げます。ハンドニブラやホールソーでも良いのですが、このように昔の真空管セット用「シャーシパンチ」が便利です。使うのは40年ぶりです。木箱がプラスチックになっただけで全く同じ物が東京秋葉原の電気街で今でも売られています(そういえばラジオ会館が無くなっちゃった、今は萌え系の店舗ばかり)。

 右の写真、今回の曲げは裏からも曲げるので「マスキングテープ」を張り、「Wカッター」で 0.5ミリの溝を作ります。折り曲げ線を合わせるのに便利です。

 【マスキングテープ】
 塗装するときやコーキングするときに境界線に貼る紙テープです。紙と糊は相性が良いので剥がすのが楽ですし紙なので鉛筆やボールペンの線が書きやすいです。

 【Wカッター】
 中型NTカッターの中に無理矢理刃を2枚一緒にセットした物です。これで切ると 0.5ミリの幅で紙やテープが切れます。押し下げ板に引っかかりやすくなってセットするのが楽になります。

 
1回目の曲げです。説明の必要はないでしょう。

 
 2回目と3回目の曲げです。この時、以前に切っておいたスリットが役に立ちます。スリットが無くても大丈夫なやり方もありますが、本格的な折曲機になってしまうのでこのタイプ(ミニ)ではやりません。

 ステッピングモーターを取り付けて完成です。板は1ミリ厚のA1050Pでやりました(柔らかい奴)A5052でも同じく出来ますがこのモーターの性能上そんなにガッチリ作らなくても問題ないし、目的も無いのに硬い板でやる必要はないかなとおもいまして。


 私の考えでは板を折り曲げる方法として8種類ぐらいあると思います。その中で今回の方法は特に「アルミ板」に向いています。そのうちに「トタン板」に向いている折曲機を作ってみようとおもいます。
1月14日(日)
【赤貧サーボのシカバネ】
 テレビで見たんですが、「ロボザック」という雑誌を買い続けると高機能の二足歩行ロボットが完成するそうです。ついに本屋で組み立て式ロボットが買える時代がやってきました。元々の技術はラジコンのサーボモーターの原理そのままのようです。勿論ロボット用に新たに開発した物でしょうが。

 「激貧サーボ」という名でメーカーに立ち向かった「エンジニアハート」様というページがあります。興味深く見ていたんですが残念ながら仕事が忙しくなったらしく現在停滞しています。

 私は「赤貧サーボ」という名で色々やってきました。名前の由来は漫画・大阪のど根性娘「じゃりんこチエ」に出てくる地獄組のボスがチエちゃんの事を「赤貧チルドレン」と呼ぶのを見て笑ってしまい、それ以来「非常に貧乏な子供」=「非常に貧乏な私が作る子供だましのサーボ」という意味で使っています。漫画は残念ながら連載が終わってしまいました。

 写真は3年前からゴチャゴチャ実験してきた残骸です。この他にラダーチエーンシリーズというのもあります。ロボザックに刺激され、また引っ張り出してきました。年月がたっているのに調子よく動いた順番にUPします。


一番簡単な奴、シャフトに直接長ネジです。
(ま、調子が良いのは当たり前)。


ゴムタイヤに溝を掘り、輪ゴムを掛けて摩擦伝動です。


6ミリの長ネジを付けた奴。

 ナゲシタッピングビスという大工さん御用達をウオームみたいに使いました。モーターからは「遊星フニフニ減速」で4対1に減速しています。これが動くとは思わなかった、「リン式ローラーベアリンク」がかなり効いてるようです(3年ぐらい前の奴です)

これもナゲシビスを使っていますがモーター軸直結です。スリップ止めとしてスプリングで上から当てプーリーで押さえています。

 これは原始的な「遠心接点」です。一番右の奴は昔ボール盤に取り付けて超低速運転に成功しています。ま、成功といっても誘導電動機ですからだましだましですが。


 この他にラダーチエーンにハマって色々やりました。よくかんがえてみたら「制御」のほうは全然やっていませんでした、制御というと現在はパルス幅で位置制御が全盛ですが、私なりの稚拙な考えがあります。頑張って続けたいと思います。
1月15日(月)            【頭の体操】
 石油ファンヒーターの点火時と消火時に臭い煙が出るので点検・清掃してくれと頼まれ、(命令)2時間ほどかけてやったは良いけど終わってみたらタップビスが3本余ってしまった、いくら眺めても考えてもわからない、もう一度分解したら元に戻らないような気がしてビスはポケットへ、「終わったよー」(これからはちょっと気を付けておこう)。

 昔のストーブとちがって「なんて複雑なんだ」、でっかい無記名のIC使ってるし、まぁ燃焼部分はさすがにしっかり見たからいいか(あとでこっそりもう一度分解してみよう)。


            【サーボモーターの制御】と【哺乳類の筋肉と】

 筋肉って引っ張るだけですよね、「押す」筋肉ってあるのかしら?、ロボット用サーボモーターは凄い進歩で最近のは位置決めは当たり前、そこまで動く時間を指定出来る物や、「脱力モード」なんてのもカタログに載ってます。もはやホビーレベルでは開発はもちろん改造も難しくなったのではと思います(俺サーボってのも見かけますが、なかなかの技術力が必要のようで)。

 現在は「押す」も「引く」も(ちょっとちがうかもしれませんが)1サーボでやるのがほとんどのようで必然的に出力軸=関節の中心でしょうか、その為「ブラケット」製作がかなり重要になっているようです。

 ところで「サーボモーター」の位置決めは現在パルス幅の変更でやるのがほとんどのようです。20個以上のサーボモーターを制御するわけですからマイコンの処理能力は大変なものです。プログラミングも大変・・・と思いきや最近はモーションなんとかで数値さえ入れればOKとか、なんかどんどん中身がわからない状態に突き進んでいるようなきがします。「逆運動学」というのもなんとなくはわかったのですがやっぱりわからない。


 ボリューム・ポテンショメーター・光電装置、位置決めにはいきなり高度な技術と知識が必要のようで「機械オタク」の私には今更勉強はつらい+やりたくない、「大体そんなに精密に位置決めしないと二足歩行は出来ないのか?」という疑問があります。自分の足とか手を動かしても精密な位置決めは出来ない。

 目をつぶって右と左の人差し指をぶつけようとしても私の場合3回ぐらいやらないと成功しません、サーボモーターだったら一発ではないでしょうか、なんかその辺に筋肉を動かす秘密があるような気がします。スポーツ選手や武道家の方々は練習に練習を重ねて技というかモーション?を自分の物にします。筋肉の制御は「位置制御」ではなくて時間制御とフィードバック?、ちょっと言葉が浮かばないので説明出来ませんがこの路線で頑張ってみます。どこでも「ピタッ」と位置制御する自信はありませんが、決められた位置の数カ所に「ピタッ」と止める装置とプログラムにはあてがあります。頑張ります。
1月16日(火) 間違って送金の日。
1月17日(水)
【打撃折り曲げ】@

商品名「スクレーパー」、床のガムをこそげ取ったりする奴。

 なんか最近アクセスが増えたみたいです。皆様有り難うございます。さて、「トロをせねば」なんて書いてしまいましたが「メカ」がないとただの電子工作になってしまいます。そこでまず「マブチモーターマウント」作りから始めます。材料はトタン板です。トタン板の折り曲げで打撃系となると「挟み叩き曲げ」と「ヘラ叩き曲げ」があります。挟み叩き曲げは更に「拍子木叩き」と「押し曲げ叩き仕上げ」があります。今回は「ヘラ叩き曲げ」をやります。そして最後に「工作ベース300折り曲げ器モード」までやります(マブチモーターマウント作るだけで引っ張ってスミマセン)。

 写真は「スクレーパー」、床等に吐き捨てたガムを清掃するときなどに使います。3種類あるそうですが、 25ミリと59ミリ?しかありませんでした、今回これを打撃系の折り曲げに使います。このままですと刃先が鋭いので砥石等で殺します。実はこの打撃専用の「矢板」を前は金物店で専用工具として売っていたんですが、最近見かけないのでアンチョコにスクレーパーを使います。

 地震対策用の平金具とただのアングルです。適当に(この場合 80ミリ)切り取り、縁を斜めに削ります(大体 44度)アングルは山の部分です。上から平金具同士、平金具とアングル、アングル同士の三種類です。必ず三種類必要な訳ではありませんが、三種類あればほとんどの造形に対応出来ます(大穴は元々あいていた穴)

このように 「V字溝」を作ります(ビスで止めます)。

 スクレーパーの取っ手の方に大穴があいていてひっぱたくとブァンブァンするので金ノコで切り取りました。この他に金槌と万力か工作ベース300、又はボール盤バイスが必要です。先ほどの V字溝ですが、グラインダーかベビーサンダー、又は金ヤスリでシコシコ削るか平板3枚をサンドイッチにして真ん中の板を引っ込めてビス止めしても良いです。溝の幅は今回曲げるのがトタン板ですから狭い方がきれいに曲がります。

 ところでこの打撃曲げの難点は「遅れ曲がり現象」です。エネルギー保存の法則により、物質は泊まっている物はそのままとどまろうとし、動いている物はそのまま動き続けようとします(らしい、私が言っている訳ではない)そういうわけで「むやみに叩くと遅れ曲がり現象」がおきます。その辺は経験値でカバーします。

 この他に大気の影響がありますが、曲げる板が小さい場合は遅れ曲がりの方が大きいので今回無視します。ちなみにこれを防ぐ方法として「ウイング曲げ」という工法があります。○ー○ンの折曲機もこの一種ですが、あのぐらいの寸法なら実感出来ないかも。
1月18日(木)
【打撃折り曲げ】A


マブチモーターマウント、実にありふれた形。
 試しにこういうのを作ります。こんなの作らなくても市販のセットでありますが、(それもカッコイイ奴が)自作にはそれなりの達成感があります。


 
 常設ケガキ台でケガいて穴をあけ、切り取りました。今回の工作ではこの穴あけの方が難しいかもしれません、この穴あけは過去にやってます。

 この程度の折り曲げなら、なにも治具など使わなくても曲げられます。右の写真のように(暗いけど)幅広ヤットコ一丁で出来てしまいます。しかし今回の板は厚さ 0.6ミリの鉄板(トタン板)ですので、きれいな内側直角には曲がりません、別に内側直角に曲げる必要はないのですが、ケガキ線に沿っての折り曲げとか、先にあけた穴の位置を狂わせないためにも今回の治具を使う価値はあります。


 
 ところで打撃で曲げるとき、あてがった矢板が飛び跳ねたりして続けて打撃を加えるときに注意が必要です。このように布テープを貼り、折り曲げ線に沿ってカッターでテープを切り、矢板をその線になじませておくと、テープの糊の働きもあり、比較的安定します。

 
 V溝の中心に合わせて叩きます。3回ぐらいで直角ぐらいに曲がりました。ところで昨日3種類作りましたが、実際は右の写真の「平鉄合わせ治具」だけで事足ります。ただなれないと使いづらいので試しに作っただけです。

ここで問題発生。
 曲げる順番を間違えてしまいました、メインイベントである逆曲げが出来なくなってしまいました。(>_<)今日はもう時間がありません、仕方がないので幅広ヤットコその他で「姑息曲げ」をやっちゃいました。

 見た目良さそうに見えますが、(勿論問題なく使える)私の基準では失敗作です。強度を作り出す為の逆曲げ部分が緩慢に曲がっています。商品だったら完璧不良品で返品物です。

まぁいいや、明日があるさ(無かったりして)。
 
このマウントは模型工作的に考えた物でロボットには使えません、いわゆる一つの練習と言うことで(と、ごまかす)
1月19日(金)。